木造2階建て建築物 (許容応力度計算 伏図の描き方等)

木造2階建て建築物の 構造計算を 許容応力度計算でおこないながら、伏図の描き方や、ポイントを記載していきます。

 

 

おおむね総2階の住宅で、屋根は薄型スレート葺き4寸勾配 屋根形式は寄棟だが、北側は、北側斜線制限を想定して、母屋下がりになっています。2階の南側は、建物幅全体にバルコニーを設けています。バルコニーは、西側が出幅1240、東側910の跳ね出しバルコニーとなっています。

1階平面図です。

中央に玄関があり、玄関ホールの正面に階段があります。ホールの右手にLDと対面式のキッチン、左手に和室を設け、和室の北側に水廻りを配置しています。

2階平面図です。

2階は、南側に2室、北東側に1室を設けています。南側の2室の間には、収納を設けています。耐力壁は筋交いで構成し、水平構面は、1階床組み、2階床組み、小屋組みとも火打ちで固めています。

基礎形式は、ベタ基礎です。

A 構造ブロックの設定

構造ブロックの設定は、構造計画上の重要な梁や壁、柱の位置を意識しながら検討を進めます。具体的には、外壁と主要な間仕切り壁を中心に設定します。構造ブロックの大きさは、小さすぎず、大きすぎず、8畳程度(2間×2間)の大きさを目安にします。設定では、①大きさ②単純な四角形であるか③2階構造ブロックと1階構造ブロックの重なり具合はどうかという点に注意します。

③の1階と2階のブロックの設定に関しては、計画上は、できるだけ重なるほうが望ましい。重なっていない部分では、常時荷重も水平力も下階に伝わりにくいので、横架材の断面寸法や、継手仕口位置、金物補強などに留意して工夫します。特に2階構造ブロックの四隅の直下には1階柱を配置するか、少なくとも四隅の柱を支える梁は、両端に1階柱を設置したい。

まず2階構造ブロックを考えます。→より北側の部分が母屋下げ部となり。屋根が下降します。よって、この部分Y8はブロックを設定することになります。南北は、1階と整合性を合わせて考えると、X4~6の中心部分に玄関が存在して、両サイドに室が存在する構成のため、二階も併せて、階段部分を挟んでX4とX6で軸を設けることになります。また東西のラインはY6が軸となって室ができあがることから、Y6とY8で構造ブロックのラインをひくことになります。これで2階の構造ブロックができます。

1階の構造ブロックです。

南北方向は、2階と同様にX4通りとX6通りでブロックをわけます。東西方向はY6.5通りのキッチンとLDでわけます。

その他は2階と同様にY6の軸でブロックをわけます。

バルコニーの跳ね出し領域の設定を考える必要があります。跳ね出し領域とは、持出し梁でバルコニーなどを支える場合に、その持出し梁と、持出し梁を支える受け梁を配置する領域のことです。2階バルコニーや、2階のオーバーハング部分を持出し梁で支える場合などに必ず設定します。この場合は、Y1からY2の間の部分となりますが、構造ブロックには現れません。しかし、梁伏図を作成する手前想定しておくことが必要です。

B 2階母屋伏図、2階小屋伏図

 

小屋伏せ図 作成の流れ

 

①地廻りの軒桁を配置

 

地廻りの軒桁を配置していきます。地廻りとは、高さの基準となる主要な軒桁等の位置、またその部材。地廻りの軒桁などに小屋梁をかけ渡し、その上に小屋組みを形成していきます。

②ブロック桁を配置

構造ブロックの交差部分の勝ち負けを検討します。構造ブロックの外周線が交差している部分は、両端に柱のある2階間仕切り線の割合が大きいほうを勝たせてブロック桁を形成します。Y6通りの壁が多いので、Y6通りを勝たせます。

 

③火打ち梁を配置

原則として、構造ブロックの四隅に火打ち梁を配置します。火打ち梁1本あたりの負担面積が5.0m2以下となるように配置します。

④間仕切り桁を配置

2階平面図を確認し、間仕切り部分の頭をつなぐ横架材を記載します。

 

⑤小屋梁を配置

これまでに配置してきたブロック桁、間仕切り桁では受けられない主要な小屋束を支えるため、梁を配置していきます。小屋梁は短手方向に配置し、その両端を2階柱が受けることを基本とします。また、小屋梁を受ける柱が1,2階を通っていれば、屋根荷重を基礎まで直接流せることになりよいです。

小屋梁配置のポイント

大開口の上部のブロック桁に梁の両方向から小屋梁がかかる場合には、1本のブロック桁に荷重が集中するのを防ぐためどちらか一方の小屋梁の方向を変えて配置します。小屋梁を配置した位置と2階柱、1階柱の配置位置によっては、2階床梁の断面寸法の検討が必要になります。

 

 

 

⑥小屋束を配置

⑦振れ止めの配置

振れ止めは梁や桁が横座屈をおこすのを防ぐために設ける部材のことです。振れ止めには小屋束などをのせないようにします。

⑧梁桁の継手位置の決定

 

母屋伏図 作成の流れ

①棟木、隅木、谷木を配置する

屋根の形状を確認して、棟木、隅木を配置します。

 

②母屋を配置する

母屋は910ピッチで配置していきます。これは垂木のスパンを910としているからです。垂木の断面寸法を大きくすれば母屋のピッチを910以上とすることができます。母屋のスパンは1820が基本です。母屋のスパンが1820を超える場合は、断面寸法を大きくします。母屋のスパンは、母屋を受ける小屋束の位置でも決まります。

 

③主要な小屋束を配置

 

④母屋の継手位置を決定。

2階床伏図の作成

①外周部に胴差を配置

2階床伏図の検討は、外周部に胴差などを配置することからはじめます。

胴差とは、通し柱では、2階の床の位置で柱をつなぎ、管柱では下階の柱の上部をつなぐ横架材のことです。

 

②ブロック桁を配置

次は、構造ブロックの外周線の位置に横架材をもうけます。バルコニーなどの跳ね出し領域があるところは注意が必要であり、その跳ねだし領域を優先して考える必要があります。丸印の構造ブロックの外周線が十字に交差している部分では、1階と2階のブロック線のより多く重なっているほうを勝たせて配置します。これは、1階構造ブロックで2階構造ブロックを支えることになるからだそうです。

 

③バルコニー部分の持出し梁や受け梁などを配置

ピンクは持出し梁です。

跳ねだし領域の架構では、先端に梁を受ける柱がないため、建物内部から梁を持出し、その梁で跳ねだした部分の荷重をうけなくてはならない。この持ち出した梁を跳ねだし梁といいます。荷重を受けるためには、持出し梁の呑み込み部分の十分な長さとそれを内部で受ける受け梁の検討が必要になります。

・持出し梁の呑み込み長さは、持出し長さの2倍以上かつ、1820mm以上とします。

・受け梁は、跳ね出し領域内で両端に1階の柱がある位置を優先します。

・持出し梁は、1820mmピッチもしくは、910mmピッチで配置します。

・持出し梁は、持出し梁と外壁が交差する部分では、1階柱があるところに配置します。

・持出し梁と胴差などとの交差点では、持出し梁を勝たせます。

持出し梁と受け梁を配置する手順は、受け梁の位置を決めてから、持出し梁を配置します。そのうえで、バルコニー先端部分のはりをかけることになります。茶臼。

 

④火打ち梁を配置

構造ブロックに沿って火打ち梁を配置します。

 

⑤1階間仕切りの上に間仕切り桁を配置

間仕切り桁は、間仕切り部分の柱の頭をつなぐ横架材です。間仕切りの位置を確認しながら梁をいれていきます。

 

 

⑥2階間仕切りの下に間仕切り梁を配置

 

⑦2階床梁を配置

 

⑧振れ止めを配置

 

 

 

 

⑧胴差ブロック桁などの継手位置を決める。

 

 

 

 

 

 

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