理想のすまいの設計術 デザインリフォーム

理想の住まいの設計術です。

内容の概要は
1⃣ 全体のプランニング 設計の基本
2⃣ キッチンのプランニング
3⃣ 玄関 階段 風呂 寝室 子供部屋 エクステリア 収納 の設計
4⃣ 照明の設計

1⃣ 全体のプランニング 設計の基本


①理想的なすまいの形を具体的にイメージしてみる。

・マイホームの仕上がりイメージをはっきりさせておくことが大切です。

・今のすまいの不満点や気に入っているところを洗い出すこと。そうすれば、部屋数が不足しているとか、収納がすくないなど、問題点がわかってきます。

・またどのような暮らし方をしたいかによって新居のあり方も変わります。お子さんの小さなお宅では、親子のふれあいや安全性を重視した間取りに、料理が趣味のご夫婦なら、家の中心に大きなオープンキッチンをすえるのもいいでしょう。

②四季を通して一番条件のよい場所をLDに。

間取り作りに着手する前に、家族の生活リズムを再確認して、日照や通風面で部屋に優先順位をつけることをおすすめします。最優先させたいのがLD。家族みんなが食事をしたりくつろいだりする部屋は、一年を通して、家中でもっとも採光や通風がとりやすく、できれば眺めもよい場所に配置したい。

③間取り作りは細部から全体へ(ゾーニング)

サービスゾーン(サニタリー、ユーティリティ、キッチン)、パブリックゾーン(ダイニング、リビング)移動ゾーン(階段、廊下、玄関)、プライベートゾーン(個室)

どの部屋の隣にどんな部屋があれば便利か、人の動きや行為がスムーズになるように、キッチンやダイニングの配置を決めていきます。細部を決定する前に部屋と部屋のつながりを考えることが重要です。起床から就寝まで、家族の一日のパターンを想像してみると、ゾーニングはしやすいものです。

④暮らしやすい間取りは綿密な動線計画から

人が移動する軌跡を動線といいます。あちこちに迂回することなく、目的の場所に行けるのが理想的です。そのためにも動線は、短く、単純にが基本。リビングを通らなければ子供部屋から洗面所にいけない間取りでは、朝寝坊した休日の朝など来客の前を通って顔を洗いに行かなければなりません。二人が通るには廊下の幅は120cmほど必要。車椅子は85cmほど必要。

設計の基本

a 逆転プラン

都市のすまいに最適な二階のLDKプラン

住宅密集地では、一階部分の日当たりや風通しが悪くなるので、日中家族が長くいるLDKを設けると、決して快適にはなりません。建て込んだ住宅地でも、二階なら隣家にさえぎられること無く光や風が届き、一階より日照時間が長くなるので、快適な団欒空間が作れます。また、道路など外からの視線が届きにくい為、プライバシーが保ちやすくなります。天井を高くとれば、床面積が同じでもボリューム感のある部屋に。ところが、一階の部屋ではそうそう天井を高くするわけにはいきません。

b スキップフロア

半階ずつ床の高さをずらす建て方をいいます。設計上の注意点は、階段のすぐ上や下に壁やドアをつけてしきらないこと。階段が部屋の一部になるように、間仕切りは低めの手摺壁を設ける程度にしましょう。そうすると、階段を通して上下のフロアがやわらかくつながります。視線が斜めにのびるので、それぞれの部屋が狭くても伸びやかな印象に。立体的な広がり感やドラマチックな空間ができるなど、通常の建て方よりも変化のあるすまいになるのが特徴。ただ階段が多いのでバリアフリーにはならず、高齢者のいるお宅には不向き。傾斜地では敷地の高低差をいかしてスキップフロアにするケースがよくあります。

c視線の抜け

小住宅の間取りでは視線の広がり方を意識して。
狭さを解消するにはオープンプランが最適ですが、プライバシーや冷暖房の効率を考えると、仕切りが必要な部屋もあります。そんなときはガラスに注目を。一般的なのは、浴室と洗面室の境をガラスのフィックス窓にし、ドアもガラスにする方法。

広く見せるテクニック
・斜めに視線がのびるように、部屋と部屋をコーナーでつなぐ

・借景を利用する

・間仕切りやドアに透ける素材を使う。欄間をガラスにすると、二部屋の天井がつながったよう   にみえて広々する。窓やドアを天井までの高さにすると、内と外、部屋と部屋の連続性が生まれるほか天井が高く見える効果もある。

・視線を妨げる場所に間仕切り家具を置かない。置くなら低めのものにする。

・階段は視線がぬけるデザインにする。

・内装は白っぽい色に。なるべく壁材や床材を統一すると連続性が生まれる。

ここからは、個別の部屋ごとの設計手法を述べていきます。

2⃣ キッチンのプランニング

キッチンのプランニング

キッチンは住宅の要といわれます。なぜなら、日常生活で、一番よく使われ、動きが存在するからです。暮らすことは食べること。
キッチンの設計手法について述べます。

調理の流れと寸法計画
パターン①

冷蔵庫から準備台(a)でキャベツのビニールなどをはがし、シンク(b)にて水洗い、その後(c)にて包丁などで調理そして熱源(d)にて焼き配膳するという一連の流れが調理には存在する。(四角が冷蔵庫)

(a)は冷蔵庫からの距離が遠すぎると困るが、600mmの食器洗機を置ければよい。シンクに300mmの水切り籠を置くなら、900mmと考えてもよい。

(b)シンクは650~850mmあれば使いやすい。

(c)は「鍋に水を入れて熱源におく」、「ゆでた野菜のゆで汁を流す」などの作業が歩かなくてもできる寸法が望ましい。両手を左右に伸ばしたときシンクの中心線と熱源の中心線に納まる寸法(600~900mm)がよい。

(d)熱源はワークトップの高さより100mm下げれば、フライパンを持ちやすい。

(e)は鍋、ヤカンを置いたり、ひじが壁にあたらず、物を置いたり配膳したりにも使えるように、450~600mmあるといい。配膳スペースは電子レンジ、炊飯器、電気ポット、トースター、コーヒーメーカー、ミキサーなど置く場所をあらかじめ決定できているとよい。オーブンはレンジの下に設置するか?よく使うなら好ましくない。

家の形状や間取りによって 様々な状況を想定します。個別に、カウンター型キッチン、、L型キッチン、I型キッチンなどを検討します。カウンター型は、カウンター部分と、背部の食器棚部分の、幅も重要です。一般的
には、900mm幅が多いですが、細かくは、800mm幅が一人では、動きやすい寸法となります、しかし、
二人でよく使うキッチンであれば、800mm幅は狭いとも言えます。

パターン②

これは、シンクの前に、キャベツのラップをとったりする場所がほしい所です。
アイランド型で、動線は楽ですが、、シンクと熱源の間の部分しか、作業するスペースがなく、使いづらいキッチンとなります。

パターン③

冷蔵庫とシンクが遠い。これは、日常的にキッチンを使う上で作業がしづらいキッチンです。調理の流れがとても重要であり、位置を間違えて設計すると、使いづらいキッチンを長期間にわたって使い続けなければならなくなる。

調理の手法をよく把握して、その建物の形状や、クライアントの趣向に合わせて、キッチンを設計することは、とても重要なことである。キッチンは、住まいの要であり、キッチンを中心に、視線が広がるような開放的なすまいを設計することは、住む人の幸せにつながる。と 考えております。

3⃣ 玄関 階段 風呂 寝室 子供部屋 エクステリア 収納 の設計

①玄関の設計

単なる移動の空間としてとらえがちな玄関や階段ですが、一工夫すれば、生活空間に広がりやうるおいを与えてくれます。小さな家こそ玄関を広めにとり多目的につかえるように。

狭い玄関では、コートを脱ぎ着するにも窮屈です。玄関にコートがけや姿見があるとよいです。大きなシュークローゼットをつくっておくと、ゴルフバッグやサーフボードなどのスポーツ用品もたっぷりしまえます。同じ面積でも広々と見せるには、ポーチとたたき、ホールに同じ床材を使う方法が効果的。上框は低目がおすすめです。

自然の光を意外に取り入れにくいのが玄関です。道路からさほど距離が無いことが多いので窓を大きくとるわけにはいきません。そこでおすすめなのが、地窓や欄間。目の高さが壁になるため、外部からの視線が入らず、額を飾ることもできます。外に面した壁に沿って靴箱を設ける場合は、床から天井までの高さにしないで、上下に窓をとるのも一案。床や天井が広く見えるというメリットもあります。縦長のスリット窓もプライバシーを守りながら光を取り込むのに適しています。

・たたきは靴やコートの着脱が楽にできるスペースをとる。
・狭い敷地では、玄関とLDを一体化させたオープンプランもよい。
・玄関にウォークインタイプの納戸を設けると、物置代わりに沢山しまえて便利。バッグなどちょっとしたものが置ける台があると重宝。
・傘立てやスリッパ立ての置き場所を決める。スペースが無いなら靴箱に組み込むか、壁厚を利用。
・高齢者がいるなら、座って靴がはけるベンチや手摺があると便利。
・欄間や地窓、スリット窓などにより、プライバシーの保護と採光、通風を両立。
・上がり框を低くしてポーチとたたき、ホールと廊下を同じ床材でそろえると奥行き感が出る。

②階段の設計

広々感や家族のふれあいをかなえるリビング階段
子供が玄関から、自分の部屋に直行してしまうのが心配という人も多いはず。こうした不安をクリアするのがリビング階段。リビングの中に階段があれば、いやおうなしに帰宅や外出時に家族の前を通ります。リビング階段は移動と居室という二つのゾーンの仕切りをなくして広がりを作る手法です。狭い敷地では、リビングに限らず、階段を部屋の一部に取り込む間取りを検討することも一理。階段や手摺は視線の抜けるデザインが最適。

階段は安全性や上り下りのしやすさが重要。段鼻にはノンスリップをつけるか、溝加工をすると、滑りにくくなります。階段には踊り場のあるものと無いものがありますが、転倒しても最下段まで転げ落ちる心配が少ないため、踊り場つきがおすすめです。高齢者がいるお宅では階段にてすりをつけるか、将来ホームエレベーターが設置できるスペースを確保しておくと安心です。

・階段の形、勾配、幅は上り下りのしやすさや安全性を重視する。最上段と最下段の壁にはフットライトを設ける。
・リビング階段にすると極小敷地でも広々とした住まいになり、親子のふれあいにも効果的。ただし、冷暖房の効率が悪くなるので注意。
・広がり感をだすにはストリップ階段など視線がぬけるデザインに。
・階段下の空間を利用して収納や洗濯置き場にするのもよい。
・階段にトップライトや大き目の窓をつけると、光と風のあふれる住まいになる。

⓷風呂の設計

・個性を表現したい場合や変形プランなら、現場施工に。デザインや機能が気に入ればユニットバスを選んでも。
・まず、浴槽のサイズを決定。現場施工では浴槽の奥行きを確認する。間口が同じでも奥行きには種類があり、奥行きが浅いものにすると、洗い場が広く取れる。1.25坪(165×210cm)が標準的
・浴槽脇に出窓を設けると、湯に使った時に広がりを感じれる。
・窓は採光と通風、プライバシー保護を考慮する。
・洗面室の間仕切りにガラスを使うと広々とする。
・浴室暖房乾燥機を使うと一年中快適。

浴室の施工法には、現場施工とユニットバスがあります。前者は、好みの浴槽やタイルなどが選べて、間取りも自由にできますが、職人が手作業で作る為、工期が長め。
最近は、風呂の窓から、庭がみれ、リラックスできる風呂も人気である。

④洗面室 トイレの設計

・洗面室もトイレも用途に合わせて設備や広さを決める。

・手洗い洗濯をよくするお宅には、大きな洗面ボウル、朝シャンには洗髪用の水洗がおすすめ
・ゆとりの広さが欲しいなら、洗面室とトイレをワンルームに。浴室も一体化させてもよいが、トイレが一箇所では来客時に不便なことも。

・洗顔や歯磨き、洗髪、洗濯、脱衣と様々な用途がある洗面室。使用目的や収納したいものをはっきりさせてから計画をたてましょう。

・大家族の洗面化粧台は二人で使えるツインボウルタイプが適しているように、使い方によって必要な設備機器が異なり、それによって広さも異なります。

・洗面化粧台は既製品を取り入れるのが主流。インテリアを重視したいなら、洗面ボウルや水栓、カウンターなどを自由に組み合わせる方法が最適。どちらの場合でも、チェックしたいのが洗面ボウルの大きさと水栓金具。手洗い洗濯をよくするなら、大きな洗面ボウルに。また洗髪用水栓にしておくとヘアカラーの際に便利です。

・トイレも使用目的を考えて、設置場所や設備、広さを決めましょう。お客さんも使うなら、化粧直しができるように手洗いカウンターと鏡を設置して。

・トイレはリビングや玄関から行きやすい場所につくるのがよいのですが、ソファからトイレのドアが見える場所はさけたいもの。

・トイレは特に清潔に保ちたい場所なので、トイレの機器や内装材は汚れがつきにくく手入れが簡単なものを選びましょう。

④寝室の設計

一日の疲れを癒す寝室は、静かで落ち着ける環境づくりを心がけましょう。

・そのために気を配りたいのが音、光、外部からの視線。配置計画の際は、これら三点を念頭において隣家や道路、ほかの部屋との位置関係を考えましょう。どうしても道路に面してしまう場合は、遮音性に優れたサッシや遮音壁を設置するなどの工夫をしてもらいましょう。押入れなどの収納スペースを緩衝地帯として利用する方法もあります。

・遮光性のあるカーテンをつけ、朝日で熟睡が妨げられることがありません。プライバシーを守りながら、光や風を取り込むには、窓の高さがポイントになります。外部からの視線が入りにくいように最適な窓を考えましょう。

・独立した書斎が取れない場合は、寝室の一角にカウンターを設けてご主人のコーナーを設けるのが一案。

・ベッドを置くスタイルでは、部屋の使い方が寝室に限られてしまします。けれども布団の場合は、昼間は寝室を多目的に使えます。和室にしておくと、子供の遊び場やアイロンがけの家事スペースにもなって便利です。ただし、布団の場合は、上げ下ろしの手間が必要で、歳を重ねると負担になるかもしれません。また、寝具の収納場所として、奥行き90cm、間口一間の押入れが最低限必要になります。

・ベッドの場合は、部屋の広さとのバランスを考えましょう。通路の幅は最小限でかまいませんが、ベッドや収納家具で足の踏み場がないのでは、ベッドメイキングや掃除の際に不便です。収納の前に、出し入れのためのスペースをとりましょう。開き扉のクローゼットの場合はベッドとの間に90cm程度必要ですが、折り戸や引き戸タイプなら60cm程度で済みます。

⑤子供部屋の設計

・将来を見越した柔軟性のある間取りに

子供は思っている以上に成長が早いので、成長にあわせた使い方ができるように、柔軟性を持たせた部屋作りをしてください。子供部屋は親の目の届きやすい場所に作るのが理想的なため、玄関から二階の子供部屋に直行できないように、リビングの中に階段を設けるお宅もあります。

・4.5畳が子供部屋としては最小限の広さ。6畳が標準的な広さ。
小学校低学年までの二人で使う子供部屋は、12畳程度のワンルームにしておき、将来間仕切り壁を設けたり、置家具でしきったりするとよいでしょう。其の場合、ドアや窓、造り付けのクローゼット、天井照明、コンセントなどは仕切ることを考えて計画しましょう。

・面積が狭い空間は縦方向に使う工夫をしましょう。またロフトベッドにして、下部にデスクやクローゼットを作る例もあります。ただし、ロフトのベッドは風通しが悪くなるので、小窓を設置しておくと快適です。子供部屋は窓が一面しかとれないなど、風通しが悪くなりがち。廊下側に室内窓を設けたり、ドアの上部に開閉式の欄間を設けたり、風がぬけるような工夫をしましょう。
・狭い空間に多くの家具を置くことになるので、空間を立体的に利用する。
・親の目が届きやすい場所に配置する。小さな子供部屋は窓から転落することの無いように窓の高さなどに配慮を。
・昼間過ごす時間が長いので明るく風通しのよい方位に配置する。
・子供の成長や独立後にも対応できるプランを考える
・インテリアに子供の希望をとりいれるとより愛着のわく部屋となる。


こどもの遊び空間に関しては,当方の事務所は、幼稚園、保育園を3つ設計した経験があり,色々と面白い提案ができます。ぜひお問い合わせください。

⑥エクステリアの設計

・道路や周囲の環境、間取りを考えて、アプローチや駐車スペース、メインガーデンなどを配置する。
・建物の周囲にぐるりと廻れる通路を作っておくと点検時に便利。
・防犯や安全、外観の演出のために屋外照明を考える。屋外コンセントや散水栓、検針メーター類の位置も検討。
・車庫の広さは車のサイズやドアの開閉、人の通行を考えてプランする。
・門と玄関ドアが対面していると、ドアを開けたときに道路から中が丸見えに。位置をずらすと見えにくくなる。
・塀と前面道路との距離はなるべく隣家とラインをそろえる。塀は圧迫感がなく、風通しのよいデザインに。生垣は丈夫で落ち葉が少ない常緑樹が最適。

収納に関して述べていきます。

⑦収納のプランニング

・収納プランを立てるには持ち物の量を把握することが先決。不用品を処分してからハンガーパイプや棚の長さをはかり量を把握しましょう。

・使うものが使う部屋の出し入れしやすい場所にしまってあるのが理想的。しかし、部屋の広さには限りがあるため、すべてを使う場所にというわけにはいきません。

・そこで、物の使用頻度に合わせて、部屋別収納と集中収納を使い分けるのです。日常よく使うものはそれを使う部屋に収納します。扇風機や古い衣類など、決まった季節にしか必要のないものやほとんど使わないものは納戸などの大きな収納庫に集中収納します。

・使いやすく、死蔵品を作らない収納プランの秘訣は、一目で中が見渡せるようにすること。奥行きの深すぎる収納はアウト。間口が広く奥行きが浅い収納ならば、しまってあるものが一目瞭然。

・デッドスペースを収納に生かす。
通常使われないデッドスペースを利用すれば、ゆとりの収納が出現します。床下、小屋裏、階段下などうまく利用しましょう。

LD収納


見せる収納と隠す収納で美しいインテリアに。

・頻繁に使うものは、見せる収納が適していますが、ともすると雑然とした印象になりがちです。LDは収納も機能性とインテリア性を両立させたいもの。蔵書の収納というとオープン棚を連想しますが、背表紙の色がバラバラではすっきりみえません。こうしたものは、扉をつけた隠す収納がベター。雑貨がすきなら目に留まりやすい場所にみせる収納をつくりましょう。また、壁面収納は沢山しまえて便利ですが、なるべく一面の壁だけにすると圧迫感がありません。扉は淡い色か壁と同色にすると存在を主張せず、部屋が広く見えます。LDには、常備薬や文房具、爪切り、予備の乾電池など、みんなが使う日用品の収納をつくりましょう。特に探しやすく戻しやすいをポイントに計画しましょう。場所は部屋のあまり奥まっていないところがよいでしょう。細々としたものが多いので、浅い引き出しが最適。


ダイレクトメールや雑誌を山積みにしがちなのが、テーブルやカウンターの上。そうならない為には、壁面収納やローボードの見やすい位置に専用のスペースを用意。

寝室収納

衣類をしまう方法には、

①シーズンのものだけ出しておき、シーズンオフのものは箱などに収める。

②すべてをハンガーでつるすか棚や引き出しにしまうの二通りに大別されます。

①は出し入れが必要。②は広いクローゼットが必要。スペースが許せば、大型収納WICをおすすめします。両側にハンガーをするなら、通る時に洋服が多少ふれても問題はない為、通路幅は55cmで大丈夫。

サニタリー収納

洗面室にかけられる面積は1坪が一般的。でも、タオルや化粧品、歯磨きセット、ヘアドライヤー、洗濯用品など、じつに様々なものをしまいます。トイレは洗面室ほどしまうものがありませんが、狭いという条件は同じです。市販の収納家具をあとで設置すると、どうしても窮屈になってしまいます。

・そこで、壁の厚みを利用する、薄型の収納をつける、便器上の空間を利用するなどの方法で、収納スペースをつくりましょう。洗面室やトイレ用に作られた既製の収納には一部を壁に埋め込んで施工する、省スペース設計の製品もあります。洗濯機をおさえるために、折戸の収納を設けるお宅が多いのですが、扉の代わりにロールスクリーンにするとローコスト。上部には洗剤やタオルが置ける棚を設けると便利です。広いカウンターがとれるなら、下部にビルトイン型の洗濯乾燥機を組み込む方法もあります。また、床下収納もおすすめのアイテムです。

4⃣ 照明の設計

デザイン上重要な照明計画について述べます。

照明のプランニング

①照明には、大きくわけて主照明と補助照明が存在します。

主照明 

シーリングライト、シャンデリア、ダウンライト 主照明ダウンライト
ペンダント

補助照明

キッチンの手元灯、読書灯、スポットライト、ブラケット、フットスタンド
フロアスタンド ロースタンド

照明プラン時には、部屋の使い方に応じて、主照明と補助照明を組み合わせるようにしましょう。

やわらかなイメージを出したい場合は,全体に満遍なく光があたるように。 落ち着き感を出したい場合は 床と壁を明るくし、天井に光が当たらないように。

天井が低くて狭い部屋では、天井と壁に光をあてると実際よりも天井が高く、部屋が広々と感じられます。

内装材の種類や色によっても光の印象は変化する。白く、光沢のある内装材ほど光を反射するため明るく感じる。反対に、和室などで、壁や天井を濃い目でつやのない色にする場合は明るめの照明器具を選ぶ。

・蛍光ランプ

昼間の太陽光に近い青白い光で、影ができにくいのが特徴。勉強や読書などの作業によい。
白熱ランプより電気代が安くてすみ、ランプの発熱量が少ないため熱を帯びないという利点も存在。
電球色は、落ち着いた雰囲気。昼白色はさわやかで活動的な雰囲気。

・白熱ランプ

調光がしやすいこと。白熱ランプの場合は、調光機との併用で無段階に明るさを変化できる。
光で陰影を出しやすいこと、光を集中させやすいこと。長時間つけはなしにするには蛍光ランプ、廊下、階段、トイレなどは白熱ランプがよいでしょう。

②どの空間で、誰がどのような生活行為をするのかが照明計画では重要です。

A)リビング

一室多灯の照明プランがおすすめ。
シーリングライトやシャンデリアを主照明にダウンライトやブラケット、スタンドなどを補助的に用いてみましょう。普段は部屋全体をシーリングで明るくし、くつろぐときはダウンライトやブラケットだけで。本を読むならスタンドで。簡単に雰囲気を変えたいなら、天井灯を調光できるタイプへ。

B)ダイニング

ダイニングはテーブルの上にペンダントライトを付けるのが主流。料理が美味しく見える白熱ランプか、電球色の蛍光ランプがよいでしょう。ペンダントはテーブルのサイズとのバランスを考えてセレクト。設置は 60~80cmの  高さが一般的。大きなテーブルには小さめのペンダントをいくつか並べてもよい。

C)吹き抜け部分

吹き抜け空間の伸びやかさをいかすには、壁面に光をあてるのがポイント。高天井の空間向けに設計されたブラケットを設置するとよいでしょう。ペンダントライトやシャンデリアにも吹き抜けようがある。

D)寝室
ベッドに横になったときに光源が直接目に入らないように。くつろぎ感を提案するなら、調光機能つきのシーリングライトにしたり、天井灯を省いて、ブラケットとスタンドだけにする方法も。寝室の出入り口近くにフットライトを設置しておくと、夜中にトイレに立つときに便利。リモコン機能のない天井灯はドア脇と枕元の両方でオン オフにできる三路スイッチ。

E)玄関 階段 廊下

上がりかまちの真上に照明器具を設置しましょう。
階段は足元が暗くならないように取り付け位置に注意。
廊下は、天井と足元をバランスよく明るくするのがコツ。ダウンライトとフットライトとの併用がおすすめ。

F)水廻り キッチンは、隅々まで光が届く蛍光ランプを主照明として、流し台やコンロ部分に手元灯を設けましょう。

以上、当方の事務所が考える理想のすまいの設計術でした。まだまだ住宅の設計は奥が深く面白いものだと考えています。

書斎のある家が男の憧れであるともいえます。クライアントの趣向に合わせて、耐久性や構造に係る部分をしっかりとまずはして、予算も十分検討して夢のある家づくりのお手伝いをしていきます。

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