アートによる街の再生(空き家活用 神戸市長田区駒ヶ林事例 すまいるネットセミナー 下町芸術祭)
神戸市の駒ヶ林地区にて、当方の事務所は空家再生に関わっています。実際に空家を駒ヶ林で所有しており、再生に向けて動いています。
下町芸術祭が2019年も10月から11月に行われており、当方の事務所が所有する空家も展示会場となっておりました。
作家さん二人の展示場でした。
オブジェ1
オブジェ2
作家さんがとても詳細な絵を作成していました。
さて、2019年11月9日 駒ヶ林地区で 空家再生 の主体となる団体 空縁ネットさんの理事 で建築士のかりのさんの セミナーに行っておりました。
すまいるネットでのセミナーの様子です。人が20人ほど来ていました。
話の内容としては
神戸市は、住宅戸数は82万戸、空家は10万8千戸 率としては13.1%(平成25年調査)
大都市は、低く、東京で11.1% 沖縄10.2%
長田区は12.2%。地域別にみると丸山地区 25% 高取山31.9% 東尻池18.5% 駒ヶ林 16.7%
駒ヶ林は、平地で、JR新長田駅からも近く、動きやすい場所ではあるが、源平のころから続く1000年の歴史をもつ古い漁村であり、道が狭く車がはいれないので若い人は出て行ってしまうことが問題となっています。
空家の活用方法としては、現状のままで売却する。子供親族などが居住する。賃貸物件として収益を上げる。
この賃貸物件として収益をあげ、人に住んでもらって、エリアを活気づけていくことを主体とする活動としています。
空縁ネットさんの活動としては、空家を以下のような施設に転用しています。
設計事務所スタジオカタリスト と喫茶店 初駒
障碍者のための美術教室、アートスタジオ 角野邸 ミヤンマーの難民受け入れ住宅。
10年期限付きのサブリース賃貸契約をおこなって、家主に還元できる仕組みもつくっておられるようでした。
当方の事務所も、アートによる街の再生を主眼として、空家再生 エリアリノベーションをおこなっていく予定です。
空家をなにか楽しい施設に変更して、人口が減少しても、活力のある神戸を維持、発展していくために 当方の事務所も微力ながら関わっていきます。
その後、かりのさんオーナーで 当方の事務所が設計監理を行った4丁目の住宅の見学会。
北側外観です。
建物は100m2ほどあり 南北に庭があって、広いです。
リビングとダイニングが南北に存在して、視線が抜ける空間構成になっています。
南側に縁側と書院と庭があり、縁側で庭をみながら、お茶等楽しめます。
北側リビングです。和室ですが、外国の住人さんは畳にじゅうたんを敷いてすんでおられるようでした。
欄間がしっかりとあり、天井が高いのが特徴です。
南の庭は、ここの住人さんがマレーシア在住時に庭師の仕事をされていたこともあり、ご自分で整備されてきれいに面白くなっていました。
以下工事中の様子です。
屋根の葺き替えと傾斜している建物の傾き補正と内装のやり替えが主体でした。雨漏りがひどかった為、瓦屋根を全面的にやり替え、屋根の重量も軽くしました。瓦屋根を取り除き、板葺きの状態にして重量の軽いスレート屋根としました。最低限、屋根をやり替えることは重要なことです。
また、離れの建物の二階部分が傾斜しているため、下がっている箇所に、伸縮可能な鉄の柱を立てて、上からジャッキアップを行いました。二階で、機械を使い水平状態を確認しながらの作業となります。なんとか、ある程度水平状態に持っていくことができました。
内装は、キッチンや、玄関廻り、寝室などをやり替えました。