L型プランの集合住宅の計画 その2

集合住宅の計画

計画概要

戸建て住宅を中心とした住宅地に集合住宅を計画する。

この施設は、居住者をはじめ地域住民の利便性を図るため、カフェ及びブックストアをまかせ持つものとする。

 

敷地

近隣商業地域  斜線勾配は1.5 隣地高さ制限は2.5とする。

建蔽率の限度は80%容積率は200% 地上三階建ての耐火建築物

二階、三階については、住宅部門の共用廊下、EVホール 及び階段は床面積に算入しないものとする。

一階については、住宅部門の共用廊下は床面積に算入しないものとする。

居住者が日常的に利用する階段については、階段幅及び踊り場幅140cm以上 蹴上16cm以下 踏面30cm以下とする。

居住者が利用するエリアと居住者以外も利用するエリアを適切にゾーニングし、明快な動線計画とするとともに

居住者のセキュリティに配慮する。

居住者用の駐車場及び駐輪場からエントランスホールへアプローチしやすい計画とする。

設備

給水方式は 水道直結増圧方式 空調設備は空冷ヒートポンプパッケージ方式とする。

 

一階平面図

敷地内の駐車場は平面駐車とし、居住者用として6台(一台は車椅子使用者用)のスペースを設ける。

駐輪場は居住者用として18台以上をもうける。

エントランスホール

居住者及び地域住民との共用とする。ラウンジを設け、ソファ テーブルを設置する。

居住者の出入りの管理 施設全体の管理を行う管理事務室をもうける。

居住者用のメールボックスをもうける。

カフェ

120m2ほど。30人程度が利用。外部から直接アプローチでき、かつ、エントランスホールからもアクセス可能な計画。

ブックストア

100m2ほど。外部から直接アプローチでき、かつ、エントランスホールからもアクセス可能な計画。

便所 多機能便所 ゴミ庫 設備機械室(40m2以上)

 

敷地の周辺環境を踏まえた建築物のアプローチ計画及び駐車場の配置計画

メインアプローチは北側道路からとし、外部アプローチのあるカフェ、ブックストアを東側にまとめるとともに

居住者エリアを西側にゾーニングすることで、明快な外部動線となるように配慮した。

駐車場は、敷地北西側に配置し、歩行者のアプローチと明確に分離することで、安全性に配慮した。エントランスホールの居住者専用エリアに近接させて、専用の出入口をもうけることで利便性に配慮した。

 

居住者以外も利用するエリアがあることを踏まえたエントランスホールの計画

エントランスホールは、居住者専用エリアと居住者以外も利用するエリアを区分し、明快なゾーニングとした。居住者専用エリアの出入り口にはオートロックを設け、管理事務室を隣接させることで、セキュリティに配慮した。ラウンジは居住者以外も利用するエリアに設け、地域住民との交流の場となるように配慮した。

二階平面図

住戸 80-85m2 3LDK 戸数は18戸

間口 6m 各住戸は敷地の周辺環境に配慮し、快適な居住空間を確保する。

コミュニティルーム

二階にもうける。居住者の集会 会議に利用するほか 子供の遊び場としても利用する。

20人程度が利用できるようにする。公園の眺望に配慮した計画。畳コーナーと多機能トイレを設ける。

住戸の計画について

すべての住戸は間口を6mとし、十分な日照及び採光を確保しやすい計画とした。南側の開口部は、隣地境界線からの適切な離隔距離を確保した。すべての居室に窓をもうけることが困難な住戸については、2室を随時開放できる間仕切りにより、1室とみなすことで、法的採光を確保する計画とした。

 

三階平面図

住戸のみのプラン。

光庭を利用して、各住戸の採光を確保した。

階段は3つの計画となった。

断熱性 建物外周部の柱、梁、壁、及び屋根スラブには断熱材を施すとともに、ヒートブリッジとなるスラブ及び住戸間の壁についても断熱材を施した。

気密性 鉄筋コンクリート造を採用し、外壁からの漏気量が少ない計画とし、気密性の高いサッシを採用した。

冬季の日射の取り入れ 南側の開口部を大きく計画し、冬季の日射を積極的に取り入れることで、空調エネルギーの削減となるように配慮した。

夏期の日射の遮蔽 南側に設けたバルコニーの奥行きを2mとすることで、夏期の日射を遮蔽する計画とした。

断面図

三階建てである。地盤の悪い箇所は地盤改良して対応する計画とした。

建物の最高高さは14.7m

一階の高さ4m 二階、三階の高さは3.5mとした。

 

 

構造は 鉄筋コンクリート造 純ラーメン架構

住戸部分の構造部材の配置及び部材断面寸法について

各住戸の間口寸法とスパン寸法を合わせ、住戸の配置と架構の整合性に配慮して構成した。西側住戸は共用廊下及びバルコニーを架構内に計画したため、外壁の下部には小梁を配置することでスラブに過度な応力がかからないように配慮した。東側住戸は、共用廊下及びバルコニーを片持ちスラブで計画し、持ち出し長さの1/10以上となる200mmのスラブ厚とした。住戸内には小梁が露出しない計画とするため、小梁寸法を考慮した階高さとした。

 

大地震とうの災害が発生したときにも、当該建築物の機能が維持されるように配慮したこと

地震時の設備機器の損傷防止を考慮して、受変電設備は床スラブと一体のコンクリート基礎及び鉄骨架台を用いて堅固に固定した。ポンプや空調屋外機については、耐震ストッパーを採用し、転倒防止を図った。各種配管には防振継ぎ手を採用し、損傷防止に配慮した。エントランスホールに設けた備蓄倉庫には、蓄電池を蓄え、被災後の停電時にも電力の供給がっできるようにした。

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