I型プランの集合住宅 その3
集合住宅
■計画概要
居住者のほか 地域住民も利用できるコワーキングスペースなどをまかせ持つことで、地域の安心した暮らしに必要な良好なコミュニティの形成や新たな日常に対応した生活様式 及び働き方の転換を目的とし、地域住民が真の豊かさを実感できる住生活の実現を目指すものである。
敷地の状況
敷地は 第一種中高層住居専用地域 道路高さ制限 隣地高さ制限 北側斜線制限 1.25
建蔽率の限度は 70% 容積率の限度は 300%
設備
地上5階建ての建築物 給水方式は 水道直結増圧方式 ELは乗用 トランク付き9人乗り1基
空調機械設備は 空冷ヒートポンプパッケージ方式
一階平面図
屋外
屋外のカフェテラスを設け、桜並木の眺望に配慮する。
駐車場は 車椅子利用者用として1台 サービス用として1台。
居住者用の駐車場は桜並木北側の集合住宅内の土地に設置するものとする。
屋内施設
カフェ 客席から桜並木が見えるようにする。 屋外のカフェテラスと行き来できる。50人程度利用
厨房。
多目的ギャラリー 150m2 天井高さ 5m以上 専用の空調機械室を設ける。無柱空間。
備品庫
コワーキングスペース 会議室(50m2)を設ける 3m2の個別ブースを6席設ける。
フリースペース 20m2を設ける。
施設管理室 30m2 施設全体の管理を行う。
防災備蓄倉庫 50m2 ゴミ置き場(2)電気室 50m2 ポンプ室 15m2
カフェ 多目的ギャラリー コワーキングスペース エントランスホールについては居住者のほか 地域住民も利用できるようにする。
住宅部門
居住者用エントランス 南側道路及び共用部門のエントランスホールからアクセスできるものとする。
管理人室 15m2 居住者の出入りを管理
居住者用駐輪場 南側道路及び居住者用エントランスにアクセスできるものとする。26台以上
ゴミ置き場(1)
敷地周辺環境を踏まえた建築物のアプローチ計画と1階の配置計画
建築物のアプローチは桜並木側に設け、街区内における施設間の相互利用に配慮するとともに、南側からもアプローチできるようにすることで、利便性に配慮した。カフェや多目的ギャラリーを北側に配置し、桜並木を歩く人々からの視認性を高めるとともに、アクセスしやすい計画とすることで賑わいを創出した。
住宅部門のセキュリティ計画及び 基準階の避難計画
管理人室を居住者用エントランスの風除室及びエントランスホールからの出入口に隣接して配置し、居住者の出入りを確認しやすいようにした。居住者用エントランスに面する二カ所の自動扉には、オートロックを設置し、セキュリティに配慮した。基準階の共用廊下は見通しの良い直線状とすることで、円滑に避難できる計画とした。2カ所の階段は廊下の端部にそれぞれ設け、重複区間が最短となるようにすることで安全性の高い避難計画とした。
多目的ギャラリーについて
多目的ギャラリーは14×11mの無柱空間で計画したため、屋根梁は14mの長スパンのたわみやひび割れに配慮し、プレストレストコンクリート梁を採用した。PC梁を支持する柱は800×800mmとし、応力を安全に伝達できる計画とした。
二階平面図
大空間上部と1Kの個室を配置計画として組み合わせたのがポイントです。
住戸B 80m2 4戸 3LDK
住戸C 40m2 4戸 1K 日照に配慮
住戸の室内計画について
各居室は外部に対して開口部を設けることで、自然採光及び自然通風を確保した。開口部の面積は極力大きく計画し、十分な採光を確保することで、室内の快適性に配慮した。南北に設けた開口部の形式は、引き違い窓とすることで、住戸内を風が通り抜けるよう配慮した。浴室の入り口や各室の床は段差を設けない計画とすることで、安全性に配慮した。
3-5階平面図
住戸A 6戸 3LDK 計18戸 80m2
断面図
設備機器の維持管理 及び 更新について
電気室及びポンプ室は東側にまとめて配置するとともに、外壁側に扉をもうけることで、維持管理及び機器の更新のしやすさに配慮した。共用部門の空調屋外機は1階の屋上に配置し、ゆとりのあるスペースとすることで日常のメンテナンス時の作業のしやすさに配慮するとともに、更新時の機器のサイズの変更にも対応しやすい計画とした。