子育て支援機能のあるコミュニティセンターの計画
子育て支援施設のあるコミュニティセンターを計画しました。
■計画の概要
こどもから高齢者まで、幅広い世代の地域住民が、交流や自己啓発等の障害学習活動を行うための機能に加えて、子育てに関する相談、情報提供、子供をもつ親同士の交流促進等の子育てを支援する機能をまかせ持つものとします。新たな地域コミュニティの形成に向けた住民参加による施設づくりを目指すものとし、幅広い世代の地域住民によるワークショップにおいて集約された要望事項を積極的に取り入れるものとします。
■敷地条件
第一種住居地域 準防火地域 建蔽率の限度は70% 容積率は200%
■面積表
建築面積:42×28+7×1=1183.0m2
1階床面積:42×28=1176.0m2
2階床面積:42×21+21×7ー7×7=980.0m2
3階床面積 42×14+21×7ー7×=686.0m2
延べ床面積 2842.0m2
■周辺施設等
2階にまとまったスペースで屋上庭園を設けます。
駐車場は平面駐車とし、車椅子使用者用として2台分、サービス用として1台分のスペースを設けます。駐輪場は、来客用として20台分を設けます。
■1階平面図
エントランスホールには3層の吹き抜けを設けました。子育て支援施設には、プレイルーム、託児室、育児相談室等をもうけました。ラウンジ、カフェ、コンセプトルームを設けました。ラウンジは公園への眺望に配慮した。
(1)計画において工夫したこと
・敷地外周部は積極的に緑化することで緑豊かな街並みを形成した。
・敷地外周部に余裕のあるスペースを確保することで、敷地の周辺に圧迫感のないようにした。
・駐車場出入口は横断歩道から極力離すことで、周辺歩行者の安全性に配慮した。
・子育て支援施設は1階に計画し、エントランスホールからわかりやすい位置に出入口を設けることで利用のしやすさに配慮した。
・カフェは外部からも直接アプローチできる出入口を設け、単独利用にも配慮した。
・地被植物や野草低木を植栽することで緑豊かな計画とした。
・子育て支援施設は、1階のエントランスホールに面した位置に配置し、気軽に立ち寄れる計画とすることで地域住民の利用の促進を図った。
・コンセプトルームは、住民参加型のイベントや小学生の絵画発表を行える地域活動スペースとして計画し、地域の活性化が図れるように考慮した。
(2)各部門のゾーニングについて考慮したこと
図書部門は2階、生涯学習部門は3階にそれぞれまとめた階別ゾーニングとすることでわかりやすく利用しやすい計画とした。交流ホール関連以外の共用部門の各室は1階に計画し、利用のしやすさに配慮した。管理部門は建物西側にまとめて計画することで利用者ゾーンと明確に区分した。
(3)エントランスホールの計画について
エントランスホールは建物中央に配置し、動線の基点となるように配慮するとともにゆとりあるスペースを確保することで各室へアクセスしやすい計画とした。吹抜けは北側の外部に面して設けるとともに2,3階ホールに面することで、自然光を確保し、各階の共用部が明るく開放的な空間になるように配慮した。
(4)電気室の維持管理及び機器の更新について
電気室は1階の管理部門内に計画し、定期的な点検が行いやすい計画とした。サービス用駐車場に近接した位置に計画するとともに、西側道路に面して両開きの扉を設けて、前面に十分なメンテナンススペースを計画することで機器の更新が行いやすいように配慮した。
(5)公園への眺望や自然採光を確保しつつ、冷暖房時の負荷抑制を図るために建築計画において工夫したこと
南側には積極的に開口部を設け、公園の眺望や自然採光を取り込む計画とするとともに開口部上部には庇を設け、冷房時の日射負荷低減を図った。開口部には高気密、高断熱サッシを採用するとともに、ガラスにはLOWE複層ガラスを採用し、外皮性能を高めることで、暖房時の負荷抑制を図った。
■2階平面図
・二階は、ホールを中心にして、学習室、図書室、ホワイエ付きの天井高さ6mの交流ホールを設けた。屋上庭園も南側に設置している。
・交流ホールは南側に間口を広く計画し、日照と公園の景観に配慮した。
・図書室は、南側に間口を広く計画することで明るく快適な計画とした。
・図書室は、施設利用者が休憩などに利用できる計画とするとともに、図書室に面した部分を読書テラスとして利用できるように配慮した。
■3階平面図
ホールを中心に、サークル室A,Bと休憩コーナーを設けた。
■断面図
交流ホールは天井高さ6mとし、特定天井の仕様とした。基礎は、ベタ基礎とし、安定性のある架構の構造体として設計を行いました。
■設備
エレベーター1基 ポンプ室(1階)電気室屋内型(1階)
屋上設備スペースとし、個別型エアコンを設置した。 大空間に空調機械室を設置した。