コミュニティセンター(図書館機能つき)の設計 その他 生涯学習センター 保育所 スポーツセンターの計画等

図書館機能のあるコミュニティセンター、市街地にたつコミュニティセンター、子育て支援機能のあるコミュニティセンター、生涯学習センターを設計しましたので、記載していくことにします。

その1

図書館機能のあるコミュニティセンターを計画しましたので記載します。

■敷地 

準住居地域(道路 隣地 斜線勾配は1.25)及び準防火地域 建蔽率70% 容積率 200%

■概要

本施設は図書館機能に加えて、集会機能、各種生涯学習が行える室等を設け、様々な世代の地域住民の交流や学習の場となるように計画します。また、地域住民が気軽に利用できる広場を設け、建築物とも一体的に利用できる、賑わいのある外部空間を計画します。

■面積表

延床面積は2940m2です。

建築面積:42×28+7×1=1183.0m2

3階床面積:28×21+14×14=784.0m2

2階床面積:42×28ー14×14(吹抜け)=980.0m2

1階床面積:42×28=1176.0m2

 

■1階平面図及び配置図

・オープンスペースの計画について

アプローチ空間としても利用するため北側道路に面して配置し、地域住民が容易にアクセスし利用できる計画とした。また間口を広くした空間とすることで地域住民に対して視認性を高めた。オープンスペースに面してカフェを計画し、賑わいのある外部空間の計画を行った。

 

建築物と相互に機能を高めあう賑わいのあるオープンスペースを計画し、建築物へのアプローチとしても計画します。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子使用者用2台 サービス用1台設けます。駐輪場は30台設けます。

サービス用アプローチは利用者動線に交差しない計画としています。

一般開架閲覧室に、まとまった吹き抜けを設けています。図書作業室を設け、開架閲覧室との書籍の搬入動線に配慮しました。

児童閲覧室と新聞雑誌コーナー、カフェを設けました。一般開架閲覧室と児童閲覧室は、眺望に配慮した計画としています。

幹線は、電気室から1階の天井懐を横引きするため、1階にはEPSは不要です。

建築物のゾーニング計画について

様々な世代の地域住民にわかりやすい施設となるように、図書館部門、集会生涯学習部門内の集会施設、生涯学習施設を階ごとにまとめた階別ゾーニング計画とした。図書館部門は気軽に利用できるように1階に計画した。集会生涯学習施設は落ち着いた学習環境となるように他の動線と交錯しない3階に配置した。管理部門は敷地東側に配置し、搬入動線に配慮して、利用者動線と交差しない計画とした。

・吹き抜けの計画について

吹抜けの般開架閲覧室内の南側公園に面した位置に計画し、室内が明るく広がりのある豊かな空間となるように考慮した。2階においては、2階ホールや地域活動支援スペースの休憩コーナーに面して計画することで、1,2階の一体感を演出するとともに2階の共用部が明るく広がりのある空間となるように考慮した。

  • 建築物における自然採光

建築物は極力開口部を大きく計画することで各室の自然採光に配慮した。暗くなりがちな2階ホールについては吹き抜けに面するとともに3階ホールにはトップライトを計画することで十分な自然採光を確保した。建築物の南側には庇を、西側の開口部には鉛直ルーバーを設置し、日射遮蔽した。

 

■2階平面図

サービス用駐車場から備品庫 多目的ホールまでの搬入動線に配慮しました。

二階のホールを中心に地域活動支援スペースとサークル室、多目的ホール、サークル室を配置しました。

屈曲のないダクトルートとするため、空調機械室の直上にDSを計画しています。吹抜け廻りは防火防煙シャッターとし、特定防火設備にて対応しています。

■3階平面図

 

屋上広場を地上の3階床レベルに設け、約200m2を確保しました。施設利用者の休憩、交流の場として利用する他、一部を屋外の工作スペースとして利用し、工作室の動線に配慮します。

3階ホールを中心に、工作室、美術室、調理実習室、音楽室、和室を配置しました。

音楽室は、窓を2重窓、壁を2重壁として、防音に配慮しています。

多目的ホール上部のPC梁を支える柱は、サイズアップして800角のものとしています。

■断面図

 

屋上に単一ダクト方式の熱源機である空冷ヒートポンプチラーを設置しています。

  • 吹き抜けの構造計画について

吹抜けは14×14mのスパン割に合わせた整形で計画し、周囲を大梁で構成することで片持ち部材を用いないシンプルな部材配置となるように配慮した。建物中央部の南側に配置したため、2階外周部のスラブに接しない大梁の梁幅を一般の大梁よりもサイズアップすることで2階の剛床性能が極力損なわれないように配慮した。

  • 基礎の構造について

基礎構造は、地盤が良好であるため、直接基礎を採用した。基礎形式は、直接基礎の中で最も安定性が高く設備配管等のピットとしても利用できるべた基礎を採用した。べた基礎の基礎スラブは3階建ての建物総重量を安全に支持地盤に伝達できるように厚さ500mmで計画した。

・屋上広場における断面の構造計画について

梁断面 スラブ位置 厚さ

床材 防水の納まり高さを考慮し、大梁スラブレベルは3FL-200mm、スラブ厚さは200mmとした。スパン中央部に小梁を1カ所計画し、たわみの抑制をおこなった

防水

アスファルト防水処理上部に乾式床材を設置し、スラブで1/100以上確保した水勾配により排水する計画とした。出入口にグレーチングを設け、屋内に雨水が浸入しにくい計画とした。

  • 多目的ホールにおける空調計画について

 

注意すべき点

天井が高いため、室内の温度勾配が大きくなり冬期は足元の温度が低く不快感を感じる。南面及び東面に2層分の開口部を計画したため、空調負荷が高いこと

対応策

吹き出し口はスロット型として、開口部に面する天井部分に多く計画することで、冬期におけるペリメーターゾーンの快適性に配慮した。吸い込み口はダクトスペースの壁面下部に設け、ショートサーキットを防止することで居住域の快適性に配慮した。

 

  • 設備シャフトの計画について考慮したこと

PS

PSは水廻りに近接して配置し、横引き配管を極力少なくする計画とすることで、漏水対策を図る計画とした。

DS

DSは空調機械室の直上に立ち上げ合理的なダクトルートとすることで圧力損失の低減を図る計画とした。

EPS

2,3階において同位置に配置することで、屈曲のない合理的な幹線ルートとなるように計画した。

  • 一般開架閲覧室の照明計画について考慮したこと

一般開架閲覧室の照明計画は、省エネルギーを考慮し、タスクアンビエント照明を採用した。室全体においては全般照明とし、照明器具を天井に均等に配置することで300ルクス程度の均一な照度を確保した。閲覧席及び書架上部には局所照明を併設し、特に閲覧席においては750ルクス程度の照度を確保した。

■設備

空調設備は 単一ダクト方式 給水設備は 水道直結増圧方式 電気設備は 屋内型とします。

その2 市街地にたつコミュニティセンターを計画しました。

■敷地

第一種住居地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.25

建蔽率の限度は70%  容積率 200%

■建築物

地上3階建て耐火建築物

2700m2以上3100m2以下 延べ床面積

 

 

■概要

ある小都市の市街地において 図書部門と生涯学習部門とからなるコミュニティセンターを計画するものです。

図書部門は、地域の読書活動の拠点とし、市民が気軽に本にふれることができる場を提供することを目的としています。生涯学習部門は、地域住民を対象としたサークル活動などにより市民の自己啓発を支援することを目的としています。なお、共用部門の市民ホールは、多くのものが利用することを踏まえた計画としています。

■面積表

建築面積:42×28+7×1=1183.0m2

3階床面積:31×21+21×28ー7×4.5(吹抜け)=997.5m2

2階床面積:42×28ー14×21ー7×4.5(吹抜け)=850.5m2

1階床面積:42×28=1176.0m2

 

延床面積は3024m2となっています。

■敷地計画

オープンスペースを 市民の休憩の場として計画します。建築物のアプローチ空間としても利用します。地上に設け、160m2以上のまとまったスペースとする。

屋上テラスを、日照に配慮し、施設利用者の休憩 交流の場とします。地上3階床レベルに設けるものとし、150m2を確保します。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子利用者として1台、サービス用として1台、駐輪場は、施設利用者として、10台分とします。

 

■1階の計画

 

レストラン、ホワイエは公園の眺望に配慮しています。

エントランスホールには、1階から3階まで30m2以上の吹抜を設け、自然採光を確保します。

市民ホールは、天井高さは6m以上、辺長比は、1.5以下とし、無柱空間とします。各種イベント等多目的に利用できるものとしています。

  • 市民ホールの計画について

市民ホールは多くの利用者が同時に利用することを想定し、利用者が来館時に上下階の移動がない1階に計画した。北側の公園に面して計画することで、快適な室内空間となるように配慮した。市民ホールのホワイエはエントランスホールに面して計画することで、利用者にとってわかりやすい動線計画となるように配慮した。

エントランスホールの吹抜を活かした計画について

吹抜けは各階の共用部に面して計画することで、上下階が連続性のある一体的な空間となるように配慮した。エントランスホールの中央に配置し、3階南面に開口部を設けるととともに上部にトップライトを計画することで、各階の共用部が自然採光を確保した明るく快適な空間となるように配慮した。

・建築物のバリアフリー及びセキュリティに関して考慮したこと

バリアフリーに関しては、利用者が建物に安全にアプローチできるように、車いす使用者用駐車場を主出入り口に近接して配置した。車いす使用者及びオストメイト等に配慮して、多機能トイレを各階に配置した。

セキュリティに関しては、事務室の受付カウンターは、主出入り口に隣接して配置し、入退館の管理がしやすい計画とした。管理部門は西側にまとめて計画し、利用者ゾーンと明快に区分することでセキュリティに配慮した。

 

■2階平面図

 

交流スペースは、公園の眺望に配慮しています。

生涯学習部門は2階にまとめています。集会室、和室、工作室、講師控室、給湯室、講師控室。

 

■3階平面図

一般開架閲覧室及び児童閲覧室は、直天井とせずに、天井を貼るものとし、天井高さは、3m以上とする。

図書部門を3階にまとめ、一般開架閲覧室、児童閲覧室、読書室、ブラウジングコーナーを設けます。図書作業室は、一般開架閲覧室への書籍の搬入経路は、利用者動線と交差しないような計画とします。

一般開架閲覧室の計画(閲覧席の計画 図書作業室の動線等)について考慮したこと

一般開架閲覧室の閲覧席は、北側の公園に向けることで、安定した自然採光を確保するとともに、景観を取り込んだ静かで落ち着いた快適な読書スペースとなるように配慮した。図書作業室は、一般開架閲覧室に隣接して配置することで、職員の作業の効率を図った。サービス用エレベーターを確保することで、書籍などの搬入動線を確保した。

・一般開架閲覧室の照明計画

書架及び閲覧席には、タスクアンビエント照明を採用することで、省エネルギーに配慮した。閲覧席は局部照明とし、机上で750ルクス程度の読書に必要な照度を確保した。室内全体は全体照明とし、局部照明の1/3~1/10程度の照度を有するダウンライトを均等に配置することで、均一な照度を確保した。

 

■断面図

スラブ及び小梁の架け方について考慮したこと

庇以外のスラブは、周囲を大梁及び小梁で囲う4辺固定スラブとし、スラブ荷重が安全に伝達されるように配慮した。一般開架閲覧室は、、書架による積載荷重が大きくなるため、小梁は7mスパンを3分割する位置に2箇所配置することで、スラブに対して局所に集中する書架荷重を分散できるように計画した。

・市民ホールの空調用吹き出し口の設置位置

市民ホールは気積が大きい空間であることから、スロット型の吹き出し口を天井面にバランスよく配置するとともに、吸込み口は床面近くに計画し、空調空気が下方まで十分到達する計画とすることで、居住域が快適な温熱環境になるように配慮した。

 

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は単一ダクト方式とし、給水設備は、水道直結増圧方式、電気設備は屋内型とします。

屋上設備スペース、1階ポンプ室、空調機械室、電気室を設けます。

その3 子育て支援施設のあるコミュニティセンターを計画しました。

■計画の概要

こどもから高齢者まで、幅広い世代の地域住民が、交流や自己啓発等の障害学習活動を行うための機能に加えて、子育てに関する相談、情報提供、子供をもつ親同士の交流促進等の子育てを支援する機能をまかせ持つものとします。新たな地域コミュニティの形成に向けた住民参加による施設づくりを目指すものとし、幅広い世代の地域住民によるワークショップにおいて集約された要望事項を積極的に取り入れるものとします。

 

■敷地条件

第一種住居地域 準防火地域 建蔽率の限度は70% 容積率は200%

■面積表

建築面積:42×28+7×1=1183.0m2

1階床面積:42×28=1176.0m2

2階床面積:42×21+21×7ー7×7=980.0m2

3階床面積 42×14+21×7ー7×=686.0m2

延べ床面積 2842.0m2

 

■周辺施設等

2階にまとまったスペースで屋上庭園を設けます。

駐車場は平面駐車とし、車椅子使用者用として2台分、サービス用として1台分のスペースを設けます。駐輪場は、来客用として20台分を設けます。

■1階平面図

 

エントランスホールには3層の吹き抜けを設けました。子育て支援施設には、プレイルーム、託児室、育児相談室等をもうけました。ラウンジ、カフェ、コンセプトルームを設けました。ラウンジは公園への眺望に配慮した。

(1)計画において工夫したこと

・敷地外周部は積極的に緑化することで緑豊かな街並みを形成した。

・敷地外周部に余裕のあるスペースを確保することで、敷地の周辺に圧迫感のないようにした。

・駐車場出入口は横断歩道から極力離すことで、周辺歩行者の安全性に配慮した。

・子育て支援施設は1階に計画し、エントランスホールからわかりやすい位置に出入口を設けることで利用のしやすさに配慮した。

・カフェは外部からも直接アプローチできる出入口を設け、単独利用にも配慮した。

・地被植物や野草低木を植栽することで緑豊かな計画とした。

・子育て支援施設は、1階のエントランスホールに面した位置に配置し、気軽に立ち寄れる計画とすることで地域住民の利用の促進を図った。

・コンセプトルームは、住民参加型のイベントや小学生の絵画発表を行える地域活動スペースとして計画し、地域の活性化が図れるように考慮した。

 

(2)各部門のゾーニングについて考慮したこと

図書部門は2階、生涯学習部門は3階にそれぞれまとめた階別ゾーニングとすることでわかりやすく利用しやすい計画とした。交流ホール関連以外の共用部門の各室は1階に計画し、利用のしやすさに配慮した。管理部門は建物西側にまとめて計画することで利用者ゾーンと明確に区分した。

 

(3)エントランスホールの計画について

エントランスホールは建物中央に配置し、動線の基点となるように配慮するとともにゆとりあるスペースを確保することで各室へアクセスしやすい計画とした。吹抜けは北側の外部に面して設けるとともに2,3階ホールに面することで、自然光を確保し、各階の共用部が明るく開放的な空間になるように配慮した。

 

(4)電気室の維持管理及び機器の更新について

電気室は1階の管理部門内に計画し、定期的な点検が行いやすい計画とした。サービス用駐車場に近接した位置に計画するとともに、西側道路に面して両開きの扉を設けて、前面に十分なメンテナンススペースを計画することで機器の更新が行いやすいように配慮した。

(5)公園への眺望や自然採光を確保しつつ、冷暖房時の負荷抑制を図るために建築計画において工夫したこと

南側には積極的に開口部を設け、公園の眺望や自然採光を取り込む計画とするとともに開口部上部には庇を設け、冷房時の日射負荷低減を図った。開口部には高気密、高断熱サッシを採用するとともに、ガラスにはLOWE複層ガラスを採用し、外皮性能を高めることで、暖房時の負荷抑制を図った。

 

■2階平面図

・二階は、ホールを中心にして、学習室、図書室、ホワイエ付きの天井高さ6mの交流ホールを設けた。屋上庭園も南側に設置している。

・交流ホールは南側に間口を広く計画し、日照と公園の景観に配慮した。

・図書室は、南側に間口を広く計画することで明るく快適な計画とした。

・図書室は、施設利用者が休憩などに利用できる計画とするとともに、図書室に面した部分を読書テラスとして利用できるように配慮した。

■3階平面図

 

ホールを中心に、サークル室A,Bと休憩コーナーを設けた。

■断面図

交流ホールは天井高さ6mとし、特定天井の仕様とした。基礎は、ベタ基礎とし、安定性のある架構の構造体として設計を行いました。

 

■設備

エレベーター1基 ポンプ室(1階)電気室屋内型(1階)

屋上設備スペースとし、個別型エアコンを設置した。 大空間に空調機械室を設置した。

美術館の分館の計画をおこないましたので、記載します。

その4 美術館の分館の設計

■敷地

第1種住居地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.25

建蔽率の限度は60%  容積率 200%

 

縦長の南北48m 東西32mの土地が計画敷地となっています。隣地の東側には既存の美術館が存在しており、その分館として計画することになります。自然と、既存美術館とのつながりを意識した分館の計画になることがわかるかと思います。

 

■建築物

地上3階建て 耐火建築物

2400m2以下 延べ床面積

■面積表

建築面積:28×32+1×7=903.90m2

3階床面積:28×32ー6×7ー14×12=686.0m2

2階床面積:28×32-6×7ー14×19=588.0m2

1階床面積:28×32=896.0m2

延床面積は2733m2です。

■概要

既存の美術館の隣地に分館を計画します。分館は、美術などの教育普及活動の場として、国民の創作活動の支援、体験学習講座や作成した工芸品の展示、企画展などにしようするものとし、国民の芸術、文化、創造の拠点となるような場所を作ることを目的としています。

■1階平面図

敷地内屋外には、カフェとの動線に配慮した屋外テラス、車椅子使用者用駐車場2台、トラック用駐車場、サービス用駐車場を配置し、東側既存美術館への通路を設けています。1階には、エントランスホール、ショップ、カフェ、前室のある多目的展示室、事務所、その他サービス室関係が存在しています。

・展示物などの移動に配慮した荷解き室の搬入口から各展示室までの動線について考慮したこと

荷解き室の搬入口は、トラックヤードに面する計画とし、搬入のしやすさに配慮した。各展示室への搬入経路となる廊下の幅員は有効2m以上を確保するとともに、人荷用EVにより円滑に展示物の移動ができるように配慮した。

分館と本館の来館者の動線について考慮したこと

敷地北東側には本館との往来が可能な出入り口をもうけるとともに、分館のメインエントランスも近接して配置することで、来館者の相互利用が促進されるように配慮した。本館南側からの来館者動線にも配慮して、南側の敷地からも本施設の敷地内に出入りできる出入り口を設けた。

冷房時の日射負荷抑制を図るために工夫したこと

西面:カフェ、ホワイエ、創作アトリエは、公園に面する計画とし、開口部は全面開口とするとともに、鉛直ルーバーをもうけることで日射を遮蔽する計画とした。

南面:建物南面の開口部上部には、庇を設けることで、夏の日射を遮蔽する計画とした。

■2階平面図

2階には、全室のある展示室A,B,Cが存在しています。

・展示室A及びBについて

展示室A:開口部には採光を調節できるブラインドを設置し、天井にはスポットライトを設置することで、作品に応じた展示ができる照明計画とした。

展示室B:壁面は2重壁とし、防音に配慮するとともに、凹凸のない壁面形状とすることで、デジタルアートのスクリーンとしても使用できる計画とした。

■3階平面図

 

3階は屋上庭園、創作アトリエ、アトリエA,B,C,D、準備室、講師控室が存在しています。

展示関連諸室とアトリエ関連諸室のゾーニングについて考慮したこと

創作活動の空間であるアトリエ関連諸室を3階にまとめて計画し、明快なゾーニングとした。展示関連諸室は、静かで落ち着きのある空間としたい展示室A,B,Cを2階とし、講演会などにも利用する多目的展示室はパブリック性を考慮して、1階に計画した。

吹き抜け及びその周囲において考慮したこと

吹抜けは、建物の中央に配置するとともに、吹抜け上部にトップライトを設置することで、各階の共用部に多くの自然光をとりいれ、建物全体を明るい印象となる計画とした。

■断面図

屋上庭園の部分は、スラブ下げを行っています。多目的展示室は、天井高さ6mとしています。

屋上庭園の構造計画について考慮したこと

梁断面 スラブ位置 厚さ:客土の深さを考慮し、スラブレベルは3FL-700mm、厚さは200mmとした。小梁は1スパンに2箇所計画した。

バリアフリー:屋内と段差のない床レベルとするため、客土以外の部分は、鋼製束によるウッドデッキで計画した。

防水:アスファルト防水層の押えコンクリートは水勾配を考慮し、水下側で200mm程度の厚さを確保した。

多目的展示室の構造計画

長いスパンの大梁は、たわみの抑制に考慮し、PC造とした。その梁を支持する柱は、一般の柱よりもサイズアップした。床は振動抑制のため、200mmとした。天井は、床面積及び天井の高さを考慮して、特定天井の規定に適合した仕様で計画した。

・多目的展示室の空調吹き出し口の設置位置について

天井が高く、開口部が多いため、室内での温度勾配が大きく、冬季において、開口部廻りにコールドドラフトが発生しいやすい。そのため、吹き出し口は、ペリメーターゾーンの天井面に多くもうけ吸込み口は、床面付近にもうけることで、居住域を効率的に空調できる計画とした。

 

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は、空冷ヒートポンプ式外気処理空調機とします。給水設備は、水道直結増圧方式、電気設備は屋外型とします。屋上設備スペースには、空調設備、屋外キュービクルを設けます。エレベーターは、乗用と人荷用と二つ設けます。人荷用は、展示品の搬入等に用います。

その5 高齢者介護施設の設計

■概要

戸建て住宅を中心とした住宅地に、地域に密着した高齢者介護施設を計画するものであります。

ユニットケアを行う3つのユニットからなる居住部門と 通いと短期間の宿泊などを組み合わせたサービスを行う居宅サービス部門で構成され、地域の高齢者へのサービスを提供するとともに、地域の人々との交流を図るものとする。

■建築物

地上3階建て耐火建築物

■面積表

建築面積:44×22+0.5×44×2+4.5×7=1061.5m2

延べ床面積:2904.0m2

1階床面積:44×22=968.0m2

2階床面積:44×22=968.0m2

3階床面積:44×22=968.0m2

■敷地

第一種住居地域 準防火地域 建蔽率は80% 容積率は200%

 

■敷地計画

駐車場は、平面駐車とし、車椅子使用者用として1台分送迎用として1台分サービス用として1台分のスペースを設ける。なお、職員、訪問介護、入居者の家族用の駐車場については、近隣の駐車場を利用する。敷地内の駐輪場は10台分を設ける。福祉車両など(車両の高さは最大2.8m)が利用する車寄せを設ける。なお、雨天時の乗降に配慮し、車寄せには屋根、庇を設ける。

 

■1階平面図

エントランスホール 事務室 面会ラウンジ(来客者が居住部門の入居者との面会に際して利用する。)

地域交流スペーステラスを設け、認定こども園との合同イベントを行う

会議室、医務室、相談室、ボイラー室、職員休憩室、受水槽室、ポンプ室、厨房、調理士室を設ける。

アラーム弁室。

■2階平面図

居宅サービス部門

居宅サービス玄関。宿泊室5室(各宿泊室には洗面台及び便所を設ける。テラス又はバルコニーを設ける。)

デイルーム(宿泊者、通所利用の高齢者が利用する。最大15名利用。食事スペース、機能訓練スペース、ラウンジ テラス バルコニー)

浴室(脱衣室、機械浴室、浴室をもうける)スタッフルーム 職員用便所 訪問介護スタッフルーム

居住部門ユニットC

ユニット玄関(下足箱を設ける)個室(1ユニットあたり9室を計画 各個室には洗面台及び便所 テラスバルコニー)

共同生活室(キッチンコーナー、食事スペース ラウンジ テラスバルコニー)

浴室(リフト浴 脱衣室)

インフルエンザやノロウィルスの対策について

外調機によりインフルエンザ防止に必要な加湿を行うとともに、室内を正圧としウィルスの侵入を防ぐ計画とした。水栓などには人感センサー付きの非接触型機器を採用し、ノロウィルス対策とした。抗菌の内装材を採用し、ウィルスの不活性化を図った。

 

■3階平面図

 

居住部門ユニットA及びB 

ユニット玄関(下足箱を設ける)個室(1ユニットあたり9室を計画 各個室には洗面台及び便所 テラスバルコニー)

共同生活室(キッチンコーナー、食事スペース ラウンジ テラスバルコニー)

浴室(リフト浴 脱衣室)スタッフルーム、職員用便所

・居住部門の個室の計画において、入居の住みやすさ 介護のしやすさについて考慮したこと

入居のすみやすさ:個室をまとめた平面構成とし、共用部を区分することで、プライバシーを確保しやすい計画とした。各個室には十分な採光及び通風を確保できる開口部を設け、快適な室内環境となるように考慮した。洗面台等の設備仕様及びスイッチ類の高さは、車いすを考慮した設定とした。

介護のしやすさ床材はクッションフロアを採用し、防汚性、耐水性、防滑性に配慮した。便所については、車椅子使用者の介護を考慮し、ゆとりのあるスペースを確保した。ベッド周りには車いすの回転スペース及び両側から介助できるスペースを確保した。

 

・居住部門及び居宅サービス部門のスタッフルームなど介護に必要な諸室の配置について考慮したこと

スタッフルームは2階及び3階ホールに面して配置し、利用者の出入りの管理が行える計画とするとともに、各フロアの中央に配置することで、効率の良いスタッフの動線となるように配慮した。汚物処理室及びリネン室についても、フロア中央に配置し、汚物の処理および入浴時の介護動線に配慮した。

 

・共同生活室及びデイルームについて、自然光を取り込みつつ、冷房時の負荷抑制を図るために建築計画について工夫したこと

共同生活室及びデイルームは、南側及び北側に配置し、開口部をおおきくとることで、自然光を取り込んだ快適な空間となるように配慮した。高気密、高断熱サッシ及び高性能断熱材を採用し、外皮性能を高めることで、外気負荷を低減する計画とした。南面の開口部には水平ルーバーを設置し、冷房時の日射負荷抑制を図る計画とした。

 

■断面図

屋外機と自家発電機とキュービクルは屋上に配置することとした。

建築物の構造計画について

建築物の耐震性能を詳細に評価できるルート3を採用し、架構形式や耐震壁の多少などにより必要な構造特性係数を設定し、それに応じた耐力及び靭性を確保する計画とした。

車寄せの屋根、庇などとなる部分の計画について

長辺7m 短辺6m 厚さ900mm

構造計画に関して考慮したことは、車寄せの屋根はキャノピー型で計画し、建物本体と同じ鉄筋コンクリートのラーメン架構とすることで、地震時の安全性に配慮した。先端の柱は、500×500 大梁は400×700 基礎は独立基礎とし、屋根荷重のみを安全に支持するとともに経済性に配慮した。

・基礎について

直接基礎の中でも安全性の高いベタ基礎を採用した。GL-1.5m以深の砂礫層を安全な支持層と考え、基礎底面レベルはGL―2.0mとした。ベタ基礎下部の既存建築物撤去部分は、経済性に配慮して、地盤改良を行う計画とした。

■設備

給水方式は、受水槽と加圧給水ポンプ方式

EVは、寝台用と人荷用とそれぞれ1台設ける。

屋上に、空調室外機、キュービクル及び自家発発電機、ボイラーと給湯器。各室は、全熱交換器を設置する。

採用した空調方式

空冷ヒートポンプパッケージ方式 天井カセット型

居住部門の個室や居宅サービス部門の宿泊室は、高齢者個々の体調にあった温度調整が必要であるとともに、共用部についても、一般的な天井高さであるため、個別制御が可能であり、共用部における居住域空調に十分な方式を採用した。

 

その6 

交流ホールのあるコミュニティセンターを計画しましたので記載します。

■敷地

第一種住居地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.25

建蔽率の限度は70%  容積率 200%

■建築物

地上3階建て耐火建築物

2700m2以上3100m2以下 延べ床面積

■概要

ある地方都市の中心市街地において、交流ホールのあるコミュニティセンターを計画します。生涯学習部門、集会部門の他、交流ホールや屋上庭園をまかせ持ち、子供から高齢者まで気軽に利用できるように計画します。計画にあたっては、敷地の地盤条件を十分に考慮し、建物全体が構造耐力上安全であるように計画します。

■敷地計画

屋上庭園を、日照に配慮し、施設利用者の休憩 交流の場とします。地上2階床レベルに設けるものとし、150m2を確保します。樹木を植栽するため、客土500mmの部分を50m2以上確保し、庭園内の通路と客土の上端を同レベル程度として計画する。屋内から屋外への出入りについては、バリアフリーに配慮します。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子利用者として台、サービス用として1台、駐輪場は、施設利用者として、20台分とします。

 

■1階平面図

1階に交流ホールを配置し、サービス用駐車場からの動線に配慮します。天井高さは7mで無柱空間とし、各種交流会、講演会など多目的に利用します。空調機械室を交流ホールに隣接させます。エントランスホールには3階までの吹抜をもうけ、展示コーナーも設置します。その他カフェと、地域住民の活動などの情報を発信する情報コーナーを設けます。吹き抜け部分は、3層吹抜けとなるため、1階の吹抜け廻りは、特定防火設備にて区画することになります。

■2階平面図

2階は、集会部門を中心にまとめます。会議室とサークル室、和室を配置します。屋上庭園は、2階ホールからアクセスしやすい計画とします。講師控室は、管理ゾーンに配置しています。

  • 吹き抜け部分の構造計画について

吹抜けはスパン割に合わせる計画とすることで、シンプルな構造部材の配置となるように配慮した。スラブ開口部による水平構面の剛床性能低下に配慮し、スラブに接しない2階及び3階の北側外周面の大梁は一般部の大梁(500×800)より梁幅をサイズアップさせ600×800mmとした。

  • 交流ホールの架構計画について

14mの長スパンの大梁は、たわみの抑制に配慮してPC造とした。その梁を支持する柱は、一般部の柱(700×700)よりサイズアップした。小梁は14mスパンを4分割する配置として、スラブのたわみ抑制に配慮した。壁は遮音性、耐火性を考慮して150mm、床は振動抑制のため200mmとした。

  • 屋上庭園における構造計画について

客土(500mm)防水(200mm)を考慮し、スラブは2FL-700mm、厚さ200mmとした。小梁(300×600)は1スパンに2カ所計画した。屋内と段差のない床レベルとするため客土以外の部分は鋼製束によるウッドデッキで計画した。アスファルト防水を考慮して、水上側で200mm程度の厚さを確保した。

 

■3階平面図

3階は、生涯学習部門を中心に配置します。

図書室へは図書作業室を隣接させ、図書作業室は、サービス用駐車場からの搬入動線に配慮します。その他学習室、AVコーナー、浴室と休憩スペースを配置します。浴室と休憩スペースは上足となるため、ゾーニングと履き替えの位置に注意して計画を行います。図書室の上部も、交流ホール上部と同様に、プレストレストコンクリート梁とします。浴室に隣接してろ過機室を配置し、屋上にはボイラーと貯湯槽を配置します。

■断面図

  • 交流ホールの天井について 天井落下防止対策について考慮したこと

スラブ下から天井面までの吊長さを2m以内とし、吊材は3階床スラブに埋め込みインサートで緊結する計画とした。斜め部材はV字型を1組として、平面的にバランスよく配置する計画とした。壁と天井の取り合いは、地震時の衝突による破損を防止するためクリアランスを確保する計画とした。

  • 浴室の小梁及びスラブの架け方について構造計画上特に注意したこと

洗い場は脱衣室と段差のない防水床仕上げとするためにスラブを200mm下げ浴槽部分は入浴のしやすさに配慮して600mm下げて計画した。スラブの段差となる部分には小梁を設け、荷重を安全に伝達できるように計画した。スラブ厚さは浴槽の荷重を安全に支持できるように200mmで計画した。小梁はスラブの段差に合わせるとともに小梁の梁せいはスパンの1/10以上確保する計画とした。

  • 地盤条件を踏まえて計画した基礎構造について

直接基礎の中でも最も安全性の高いべた基礎を採用した。N値40程度の砂礫層を安全な支持地盤と考え、べた基礎の根入れ深さはGL-2mとし、敷地西側の支持地盤の深い部分はGL―4mまで地盤改良を行う計画とした。基礎梁は3階建てとして十分な剛性を確保できるように600×2000で計画した。

・階高さは4500mmで設定を行う。

交流ホールの天井高さは 7000必要なため、PC梁1200 天井懐500を考慮して1,2階は9000mm必要となります。また、屋上庭園は屋内とバリアフリーでなければなりません。天井高さ2700+梁とダクト 900 + 客土防水 700 となり、1階と2階の階高さは4500mmとしています。3階は、天井高さ3000+PC梁 1200+ ダクト100で4500mmとしています。

浴槽部のスラブ下げと、屋上庭園下のスラブ下げと、交流ホールの階高さの設定が今回の設計のポイントとなっています

 

■面積表

建築面積 42×28+6×1=1182.0m2

1階床面積 42×28=1176.0m2

2階床面積 42×14+24×7ー6×7(吹抜け)=714.0m2

3階床面積 42×21+18×7-6×7(吹抜け)=966.0m2

延べ床面積 2856.0m2

 

  • 建築物に設定した目標耐震性能

コミュニティセンターは不特定多数の地域住民が利用する公共施設であるため、極めて稀に発生する地震動に対しても、構造体の損傷がなく、建築物を継続使用できる耐震性能を目標とした。その為、構造計算に用いる地震力を25%程度割増す設定とし、柱大梁は余裕のある部材断面寸法で計画した。

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は空冷ヒートポンプパッケージ方式とし、給水設備は、水道直結増圧方式、電気設備は屋外型とします。給湯設備は屋上にボイラー及び貯湯槽を設けます。エレベーターは利用者用 サービス用に1基ずつ設けます。

 

その7  

地域交流センターのある保育所を計画しましたので、記述致します。

当社 保育園の 実例はこちらです。

神戸市のこども園・保育園・幼稚園施設の設計 | 高橋建築事務所 (report-takahashi.com)

■敷地

第二種中高層住居専用地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.25

建蔽率の限度は70%  容積率 200%

準防火地域

■建築物

地上3階建て耐火建築物

2000m2以上2500m2以下 延べ床面積

 

 

 

 

 

 

■概要

ある中核都市の集合住宅が立ち並ぶ市街地において、保育所のある交流センターを計画しています。

本施設は、一人一人の子供が健やかに成長できる保育所と、地域の情報発信交流及び健康増進の拠点となる地域交流センターを設けるものとする。保育所においては、子供たちが明るく快適な空間の中で心身ともに健やかに成長できる場となるように日照に配慮した計画とするとともに、地域交流センターについては、地域住民が気軽に利用できる場とすることで、地域の活性化に寄与するものとする。

■敷地計画

・屋外遊技場は、保育所部門の乳幼児が使用するものとして、敷地内の地上に計画する。

屋外遊技場はプレイルームと一体的な利用ができるように直接行き来できる計画とする。

・屋外遊技場は遊具、手、足洗い場等を含むまとまったスペースとして200m2以上を確保し、豊かな自然環境の中で子供たちが楽しく遊ぶことができるように配慮するとともに、日射遮蔽効果のある樹木を植樹する。

・セキュリティを確保したうえで、隣接する公園へ直接出入りできるようにする

・駐車場は、車いす使用者用として2台、サービス用として1台を設けます。

・駐輪場は、20台設けます。

■面積表

1階 46×21+24×7=1134.0m2

2階 36×21+24×7ー6×11(吹抜け)=858.0m2

3階 30×14+12×7ー6×11(吹抜け)=438.0m2

延べ床面積は 2430m2となっています。

 

■1階平面図

 

保育所部門はすべて1階に設けます。

保育所の入所定員は50人、受け入れ対象は0-5歳児とし、保育士数は10人とします。

エントランスホールから保育所玄関を経由してアクセスできるようにします。

・乳児室、ほふく室、保育室、プレイルームは、日照に配慮し、明るく快適な空間とする。

保育所玄関にて履き替えを行い、各室は上履きで利用する計画とします。

ほふく室、乳児室20m2以上 保育室 40m2以上 4室 プレイルーム 150m2以上

調理室、幼児用便所、受付コーナー(保育所部門の受付)保育士室、幼児用便所、保育所玄関を設けます。

・各室は屋外遊技場に直接出入りできる計画とする。

・プレイルームは、無柱空間とし、天井の高さは4m以上とします。プレイルームは専用の器具庫をもうけます。

エントランスホールには3階まで吹き抜けをもうけます。

・地域住民が気軽に交流できる地域活動カフェを設けます。

・保育所部門及び屋外遊技場におけるセキュリティについて考慮したこと

保育所部門の受付コーナーでは、保育所玄関に隣接して配置することで、保育所部門利用者の出入りを管理しやすい計画とした。屋外遊技場は、保育士の目が届くように見通しの良い整形な形状とした。屋外遊技場の周囲には高さ1.8mのフェンスを設けるとともに、公園出入り口の扉には電気錠を設置することで、防犯に配慮した。

 

・屋外遊技場の計画について考慮したこと

・樹木

屋外遊技場には、主に落葉樹を配置し、夏季には日射を遮蔽するとともに、冬季には日照を確保することで、子供たちが快適に遊べる外部空間とした。子供たちが5感で楽しめる樹木を配置した。

・遊具

遊具は、子供たちが多目的に使用するプレイルームに近接した位置に配置することで子供たちの利用のしやすさに配慮するとともに、まとめて配置することで保育士が管理しやすい計画とした。

 

・手洗い場

手洗い場は 保育所玄関からの出入り口及びプレイルームからの出入り口に近接して配置することで、屋内との行き来において、手や足を洗う行為が機能的に行えるようにした。

・保育室及び地域交流ホールについて設備計画上考慮したこと

・保育室

各室の利用状況に応じて室ごとに個別制御が可能な天井カセット型を採用した。換気設備には全熱交換器を採用することで、換気に伴う室内の温熱環境の変動を抑制するとともに省エネルギーに配慮した。補助暖房として電気式の床暖房を設置し、居住域の快適性に配慮した。

・地域交流ホール

吹き出し口を天井面に設け、吸込み口を隣接する空調機械室の壁面下部にもうけることで、ショートサーキットを防ぎ、居住域が快適となるように配慮した。吹き出し口にはスロット型を採用し、開口部に沿って多く配置することでペリメーターゾーンの外気負荷を抑制する計画とした。

■2階平面図

地域交流ホールをもうけ、地域のこどもから高齢者まで集う交流会や親睦会の他、地域活動の発表会などに使用します。

地域交流用のホワイエをもうけ、公園が眺められるようにします。集会室、情報展示スペース、を設けます。

■3階平面図

 

 

健康増進室、調理実習室談話コーナーを設けます。2階、3階のEVホールは、吹き抜けに面した明るい空間となります。

・敷地及び周辺条件の風環境を踏まえ省エネルギーの観点から考慮したこと

卓越風を建物に積極的に取り込むため、建物南側及び北側の開口部は開閉式とした。保育室などの廊下に面する間仕切り壁には欄間を設けるとともに、エントランスホール吹抜け上部には界壁式のトップライトを設け、中間期において自然通風、自然換気を行うことで、空調エネルギーの削減を図った。

■断面図

 

プレイルームを含み、東西方向を切断した断面図としています。エントランスホールは3層が吹抜けとなることがわかります。

・プレイルームの断面計画について

プレイルームは天井高さを6m確保するとともに、屋根梁下にダクトルートを確保するため天井懐を2m、階高さを8mにて計画した。10mスパンで計画したため、屋根梁はプレストレストコンクリート造とし、梁せいを1mとすることでたわみ ひび割れの抑制を図った。プレイルームの屋根スラブは3階床スラブとレベルを合わせることで、架構の安定性に配慮した。

 

・基礎の構造形式について

3階建てとなる部分にはベタ基礎を採用し、平屋となる建物西側には、布基礎を採用することで、柱軸力に対応した基礎形式とした。一部に布基礎を採用し、排出残土量を減らすことで経済性にも配慮した。N値30以上の砂礫層を支持地盤と考え、基礎の根入れ深さをGL-2.0mとした。敷地西側の埋め戻し部分は、経済性及び安全性を考慮してGL-4.5mまで地盤改良を行う計画とした。

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は空冷ヒートポンプパッケージ方式とし、給水設備は、水道直結増圧方式、電気設備は屋内型受変電設備

その8  

生涯学習センターの計画

生涯学習センターの計画を行いました。

設備に注意して設計をおこなっています。

■敷地

準住居地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.25

建蔽率の限度は70%  容積率 200%

■建築物

地上3階建て 耐火建築物

2600m2以上3000m2以下 延べ床面積

■概要

ある地方都市の市街地にある公園に隣接する敷地内において、生涯学習センターを計画するものです。本施設は、地域の情報を発信する機能をはじめ、文化、教養活動を行う機能をもつものとし、地域の住民が親しみやすく、文化活動を通じた交流の場となるように計画します。また、建築物との一体的な利用に配慮した広場をもうけ、緑豊かで快適な外部空間を計画することが特に求められています。

■敷地計画

屋上テラスを、3階の床レベルに設けます。まとまったスペースで150m2以上。

コミュニティガーデンを地上にまとまったスペースとして200m2以上設けます。

情報交流スペースの談話コーナー及び展示ギャラリーから利用できるものとします。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子利用者として2台、サービス用として1台とします。

駐輪場は、来館者用として30台分を設けます。

 

1階平面図

情報交流スペースを設け、地域住民の市民活動やイベント情報の発信を行います。60人程度が利用できるレストランを設け、厨房を隣接させます。2階アトリエで作成した作品を展示できる展示ギャラリーを設けます。レストラン、情報交流スペース、展示ギャラリーには、外部出入り口を設け、コミュニティガーデンと一体的に利用できる計画とします。

 

 

2階平面図

アトリエを設け、市民が参加するものつくり講座などを行います。天井高さは3m以上とします。その他、図書室、視聴覚室、音楽室、和室、休憩ラウンジをもうけます。音楽室は、2重壁、2重サッシとし、防音に配慮した構造とします。

3階平面図

多目的ホールを3階に設け、講演会催し物等多目的に利用します。天井高さは5m以上で、無柱空間とします。その他ホワイエ、サークル室、会議室を設けます。屋上テラスが3階に設置してあります。

断面図

 

 

■面積表

建築面積:42×24+7×1=1015.0m2

1階床面積:42×24=1008.0m2

2階床面積:42×24=1008.0m2

3階床面積:42×12+28×12=840.0m2

延べ床面積:2814.0m2

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は、単一ダクト方式とします。給水設備は、水道直結増圧方式電気設備は屋内型とします。屋上設備スペース、1階ポンプ室、空調機械室、電気室を設けます。

エレベーターは1台を設けます。

 

(1)建築物の空調負荷低減について 建築計画と設備計画に関して

  • 建築計画

・ルーバー

開口部には南面に水平ルーバー西面に鉛直ルーバーを計画することで日射の遮蔽を行い熱負荷の抑制を図る。

・高性能断熱材

建築物の外壁の断熱効果をあげ、外部からの熱伝達を減少させることで、空調負荷の低減をはかる

・開口部の計画

居室及び共用部には開口部をもうけるとともに室内の間仕切りには欄間をもうけ、中間期の自然通風を確保し、空調負荷の低減をはかる。

アースチューブ

単一ダクト方式の空調機に地下の恒温性を利用した外気を導入し、空調負荷の低減をはかる。

太陽熱集熱パネル

太陽熱集熱パネルを熱源としたパネルヒーティングを補助暖房として採用することで、冬期における空調負荷の低減を図る

空冷ヒートポンプ方式

単一ダクト方式の熱源は 空気を熱源とする熱効率の高い空冷ヒートポンプ方式とすることで省エネルギーに配慮した。

 

(2)

建築物の排水計画

建築物内の排水は汚水と雑排水を別系統とする分流式とし、衛生面及び維持管理に配慮した。1階部分と2階以上の階で排水系統を分けて計画し、1階での逆流防止をはかった。便所 洗面などの水廻りはできるだけ集約し、横引き配管を短くすることで漏水防止を図った。レストランの厨房からの排水には、油やゴミを分離するグリーストラップを設置し、配管のつまり防止に配慮した。

 

(3)空調設備機器について

屋内(空調機)

空調機械室はゆとりある広さを確保するとともに管理ゾーン内に計画することで作業しやすく安全に維持管理が行える計画とした。道路に面して外部出入口を設け、機器の更新がしやすい計画とした。

屋外(熱源設備)

空冷ヒートポンプチラーユニットは塔屋に近接した道路側に設置し、周囲に十分なスペースを確保することで維持管理及び機器の更新がしやすい計画とした。

 

(4)受変電設備機器について

管理ゾーン内に電気室を計画するとともに、機器の周辺には十分なスペースを確保することで、維持管理のしやすさに配慮した。道路に面した外部出入口をもうけ、機器の更新がしやすい計画とした。

 

  • 設備シャフトの計画について考慮したこと

PS

PSは水廻りに近接して配置し、横引き配管が少なくなる計画とすることで、漏水防止を図った。

DS

DSは空調機械室の直上に立ち上げ、屈曲部を少なくし、合理的なダクトルートとすることで、圧力損失の低減を行った。

EPS
EPSは各階同位置に配置し、合理的な幹線ルートとするとともに廊下に面して計画し、点検が行いやすいように配慮した。

 

 

研修施設の設計を2つ行いましたので、記載していきます。

こちらからは基準階プランといって、全体計画が、基準とする3階以上の階に大きく影響されて計画を行うことになります。

その9

ある地方都市の中心市街地において宿泊機能のある研修施設を設計しましたので記載します。

■敷地

近隣商業地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.5

建蔽率の限度は80%  容積率 300%

■建築物

地下1階地上5階建て 耐火建築物

2900m2以上3400m2以下 延べ床面積

 

■概要

本施設は、建設業を営む企業の社員用の研修施設であるとともに、実習や研修を通して、円滑な業務と社員間のコミュニケーションの活性化を図ることを目指すものであります。計画にあっては、周辺環境を取り入れた計画としています。

■敷地計画

屋外テラスを、地上に50m2設け、公園の眺望及び多目的ホールとの動線に配慮するとともに、椅子(15席以上)テーブルを設置します。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子利用者として2台、サービス用として1台とします。車寄せを、主出入り口に面して設けます。

■面積表

建築面積:42×24+21×1(バルコニー)+7×3(車寄庇)+14×1(バルコニー)=1064.0m2

3~5階床面積:42×12×3=1512.0m2

2階床面積:42×24ー10.5×6(吹抜け)ー14×12(多目的ホール上部)=777.0m2

1階床面積:42×24=1008.0m2

延床面積:3297.0m2

■1階の計画

 

1階に食堂と厨房、多目的ホール、ラウンジを設け、中央にエントランスホールを配置しています。研修、イベント等多目的に利用される多目的ホールは、天井高さ7mであり、無柱空間、屋外テラスと行き来できるものとします。食堂は公園の眺望に配慮し、厨房は、管理ゾーンからのサービス動線に配慮した計画としています。

建築物の外部動線計画について考慮したこと

主出入り口及び車寄せのアプローチは南側の主要道路からとし、管理サービスのアプローチは西側道路からとすることで、利用者が利用しやすく管理者が管理しやすい外部動線となるように考慮した。南側の主要道路から主出入り口までの歩行者専用通路を設けることで歩行者と車両の動線を分離した安全なアプローチ計画とした。

建築物のセキュリティについて考慮したこと

管理事務室は、主出入り口を見渡せる位置に配置するとともに、エレベーターを確認しやすい位置とすることで、利用者の出入りを管理しやすい計画とした。管理部門は西側にまとめて配置し、利用者動線と明確に区分するとともに、通用口にはオートロックを設置することで、セキュリティに配慮した。

吹き抜けの計画についてその位置とした理由及び建築計画上特に考慮したこと

吹抜けは建物の構成がわかりやすいように、主出入り口の上部に計画した。南側に間口を広く計画するとともに、2層分の開口部を設け、1,2階の共用部が明るく快適な空間となるように配慮した。また、休憩スペースやラウンジに面した計画とすることで、空間的に連続した開放性の高い共用空間となるように考慮した。

地階の計画について

地階は、管理部門の下部に計画し、管理用階段及びエレベーターでアクセスしやすい計画とすることで、維持管理のしやすさに配慮した。ドライエリアはサービス用駐車場に近接した位置に計画し、外部からの機器の更新に配慮した。空調機械室にドライエリアを隣接して設けることで、空気調和気への外気の取り込みや屋外への排気ルートの確保がしやすい計画とした。各機械室は極力整形とし、機器の設置や点検が行いやすい計画とした。

 

■2階平面図

 

エントランスホール南側入り口付近状には、吹抜けを設け、その他、研修室A,B、和室、浴室を配置しています。浴室に隣接してろ過機室を配置。ロビーは湯上りコーナーを設け、公園の眺望に配慮した計画としています。

 

■3~5階平面図

 

宿泊室は、1室あたり21m2とし、ツインルームとしています。

12室設け、バス、トイレ、洗面台を設けます。

間口は、芯々3.5m以上を確保します。

北側の宿泊室Bは、各階に1室設け、24m2とし、車いす利用者用とします。

その他北側に宿泊室Cも設けます。談話コーナーと理念質も設けます。

5階建て部分の柱は、低層階部分の柱よりもサイズアップして、800×800としています。

宿泊室は、開放性の高い南側、北側に向けて計画しています。屋上の外気処理空調機からの外調機用DSを設置しています。

周辺環境を踏まえた基準階の計画について

基準階のすべての宿泊室は、南側の主要道路及び北側の公園に向けて配置することで、開放性の高い快適な室内環境を確保する計画とした。主要道路側の宿泊室は、同じ大きさの窓が均一に並ぶ構成とするとともに、バルコニーを連続させることで統一感のあるファサードとなるように配慮した。

 

■断面図

 

各階の高さは、1階4,500mm、2階は4500mm、3~5階は、3500mmとしています。

今回 多目的ホールの天井高さが7m必要なため、1,2階の階高さを4500mmとしています。

屋上に外気処理空調機、空冷ヒートポンプチラーユニットをおいています。

居室部分は、防水とバリアフリーに配慮し、水廻りのスラブを下げて計画しています。屋上テラスも、防水とバリアフリーに配慮して、水廻りのスラブを下げています。エ地中の根入れ深さは、5階建ての建物重量を考慮した根入れ深さとして、2500としています。

多目的ホールの構造計画について

12mスパンの無柱空間で計画したため、上部の大梁は長スパンのたわみやひび割れを抑制できるようにプレストレストコンクリート造で計画した。その梁を支持する柱は、長スパンの応力を安全に伝達できるように、低層階部分の他の柱(700×700)よりサイズアップした。床はたわみを抑制するため200mmとした。大梁 500×1000 柱 800×800 小梁 300×600

多目的ホールの空調計画について

多目的ホールは天井が高く開口部が多い空間であることから、室内での温度勾配が大きく居住域において不快感が生じやすい。そのため、吹き出し口はペリメーターゾーンに配置し、吸込み口は隣接するRADSの床面付近に設けることで、ショートサーキットを防止し、居住域を効率的に空調できる計画とした。

吹抜けの空調計画について

吹抜けは、1,2階が連続した空間であり、2層分の開口部に面することから外気負荷の影響を受けやすく、居住域において不快感が生じやすい。そのため、吹き出し口は居住域に近い2階梁下部に設置し、開口部方向に吹き出すことで、居住域が快適な温熱環境となるように配慮した。吸込み口は1階の天井面に設け、ショートサーキットの防止を図った。

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は、1階2階を単一ダクト方式とし、基準階を熱源機器からの冷温水の供給による「外気処理空調機+ファンコイルユニット方式」とします。給水設備は、水道直結増圧方式、電気設備は屋内型とします。屋上設備スペース、ポンプ室、空調機械室、電気室を設けます。その他 ボイラー室とろ過機械室を設けます。エレベーターは社員用として、2台(地下1階~地上5階)及びサービス用として1台(地下1階~地上5階)を設けます。

その10

市街地にたつ研修施設を計画しましたの記載します。

■敷地

近隣商業地域 道路高さ制限 及び 隣地高さ制限は それぞれ1.5

建蔽率の限度は80%  容積率 300%

■建築物

地下1階地上5階建て 耐火建築物

3400m2以上3800m2以下 延べ床面積

 

 

■概要

ある地方都市の市街地において、企業の社員用の研修施設を計画しています。本施設は、低層階に、様々な研修を行うための室をもうけるとともに、食堂、浴室や屋上テラスをもうけることで、社員のコミュニケーションを図ることを目的とします。基準階については、宿泊室を設けることで、滞在型の研修にも対応できるようにしています。

■面積表

建築面積:42×29=1218.0m2

延べ床面積合計:3654.0m2

3階床面積:42×14×3=1764.0m2

2階床面積:42×14+28×10ー10×7(吹抜け)=1764.0m2

1階床面積:42×26=1092.0m2

■敷地計画

屋上テラスを、2階の床レベルに設けます。まとまったスペースで150m2以上。

社員間のコミュニケーションや屋外でのサークル活動の場として利用し、公園の眺望に配慮します。

駐車場は、地上に平面駐車とし、車椅子利用者として2台、サービス用として1台とします。

 

■1階の計画

 

 

エントランスホールには、企業の概要や沿革に関する資料などの展示コーナーをもうけます。

エントランスホールは吹抜けが存在して、ゆったりとした空間計画とし、アプローチには車寄せをもうけ、歩行者用通路も設けます。

ラウンジ、厨房付き食堂、研修室A,B、備品庫も設置します。サービスエリアには、宿直室と事務室を設けます。

地下部分には、電気、機械室を設けます。サービスアプローチとしては、利用者ゾーンに交錯しない搬入路を計画しています。

車寄せの計画について(安全性 利便性)について考慮したこと

車寄せは、車いす使用者用の駐車場とともに北側道路にまとめて配置し、見通しの良い車両動線とすることで、安全性の高い計画とした。車寄せに隣接して、歩行者専用の通路を設けることで、歩車分離を図り、車寄せ上部には奥行きの深い庇を設けることで、雨天時にも利便性の高い計画とした。

・1,2階に計画した各要求室の構成と配置について考慮したこと

管理関連の各室は北東側にまとめることで、施設を利用する社員のゾーンと明確に区分する計画とした。1階については、エントランスホールから直接アクセスできる位置にラウンジや食堂を配置し、利用しやすくわかりやすい共用部を形成した。2階においては、浴室関連諸室と他の室を2階ホールを中心として配置し、用途の異なる動線を明確に区分する計画とした。

■2階平面図

 

屋上テラスは、公園の眺望に配慮した計画としています。サークル室は、屋上テラスとの動線に配慮した計画としています。その他、和室、浴室、湯上りコーナーをもうけます。湯上りコーナーは、履き替えラインを1か所にて計画しています。ろ過機室と職員休憩室は、サービスゾーンに設けます。エントランスホール上部には、吹抜けを設け、吹き抜け部分は梁を設けない計画としています。

■3~5階平面図

 

宿泊室は、1室あたり25m2とし、ツインルームとしています。12室設け、バス、トイレ、洗面台を設けます。間口は、芯々3.5m以上を確保します。宿泊室Bは、各階に1室設け、30m2とし、車いす利用者用とします。5階建て部分の柱は、低層階部分の柱よりもサイズアップして、800×800としています。宿泊室は、開放性の高い南側、北側に向けて計画しています。屋上の外気処理空調機からの外調機用DSを設置しています。

・敷地の周辺環境を踏まえ、基準階の計画について考慮したこと

基準階については、宿泊室の快適性を確保するため、全室を開放性の高い北側道路及び南側公園に向ける中廊下型のシンプルな形状とした。基準階部分を南側の隣地境界線からセットバックした計画とすることで、公園に対して、圧迫感の影響を極力抑えられる配置計画とした。

基準階の避難計画について考慮したこと

基準階の廊下は、直線状とし、十分な幅員を確保することで、見通しが良くスムーズな避難経路となるように配慮した。2箇所の階段は、廊下の両端部に配置し、重複区間が極力短くなるようにすることで、避難時の安全性に配慮した。1階においては、2箇所の階段から北側道路及び東側道路にそれぞれ安全に避難できる動線計画とした。

■断面図

 

各階の高さは、1階4,500mm、2階は4000mm、3~5階は、3500mmとしています。

4500は、3000(食堂階高さ)500(ダクトルート)800(梁せい)+クリアランスが必要で、その階高さとしています。

屋上に外気処理空調機、空冷ヒートポンプチラーユニットをおいています。

居室部分は、防水とバリアフリーに配慮し、水廻りのスラブを下げて計画しています。屋上テラスも、防水とバリアフリーに配慮して、水廻りのスラブを下げています。エントランスの庇は、鉄骨造のH鋼と吊材で庇を構成しています。地中の根入れ深さは、5階建ての建物重量を考慮した根入れ深さとして、6500としています。

吹き抜けの計画についてその位置とした理由、及び計画上考慮したこと

1階北側には車寄せ及びアプローチ空間のために奥行きの深い庇を設けたため、自然採光を確保しにくいエントランスホールの上部に吹抜けを計画した。吹抜けを2階ホールに面して計画し、2層分の開口部から自然採光を取り入れることで、1,2階の共用部が明るい空間となるように考慮した。吹抜けは梁を設けない計画とすることから、Y方向をスパン割りに合わせ、シンプルな部材配置となるように配慮した。

地階及び、基礎について考慮したこと

地階は、地上部のスパン割りに合わせた位置に計画し、ラーメン架構内のRC造の壁で土圧を安全に支持できるように配慮した。地盤が良好であるため、直接基礎を採用し、基礎形式は安定性の高いベタ基礎を採用した。5階建ての建物重量を安全に支持できるように十分な地中梁の梁せいを確保できる根入れ深さとした。

■設備計画

空調設備、給排水衛生設備、電気設備、消火設備などを適切に設け、環境負荷低減に配慮します。空調設備は、1階2階を単一ダクト方式とし、基準階を熱源機器からの冷温水の供給による「外気処理空調機+ファンコイルユニット方式」とします。給水設備は、水道直結増圧方式電気設備は屋内型とします。屋上設備スペース、1階ポンプ室、空調機械室、電気室を設けます。

エレベーターは社員用として、2台(地下1階~地上5階)及びサービス用として1台(地下1階~地上5階)を設けます。

・設備シャフトの計画について考慮したこと

①PS

PSは極力水廻り下部に設け、横引き配管を短くすることで、漏水防止対策とした。宿泊室の排水管はスラブ上配管とすることで、下階への騒音対策と維持管理のしやすさに配慮した。宿泊室2室の水廻りを隣接させ、PSをまとめることで、合理的な配管計画とした。

②DS

低層部は単一ダクト方式であるため、DSは空調機械室上部に立ち上げる計画とし、圧力損失の少ないダクトルートを確保した。基準階は外気処理空調機+ファンコイルユニット方式であるため、屋上に設置した外調機の直下にDSを設け、合理的なダクトルートを確保した。

③EPS

EPSは、各階同位置に設けることで屈曲の少ない合理的な幹線ルートとなるように配慮した。廊下に面して扉を設けるとともにEPS内には十分なスペースを確保することで、分電盤の操作や点検などが行いやすいように配慮した。

 

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