L型プランの集合住宅の計画その1
集合住宅の計画
計画概要
市街地において 緑豊かな公園を望む敷地に 多様な生活に対応できる集合住宅を計画するものである。
本建築物は、地域住民も利用できる多目的ルームのほか、コンビニエンスストアを設けることで、居住者の利便性及び地域コミュニティの向上を図るものとする。
地上3階建ての耐火建築物とする。
2,3階については、住宅部門の共用廊下、EVホール及び階段は床面積に算入しない。
1階については、住宅部門の共用廊下は床面積に算入するものとする。
共用部門において、居住者が利用するエリアと居住者以外も利用するエリアを適切にゾーニングし、
明快なゾーニング計画とするとともに居住者のセキュリティに配慮する。
設備
給水方式は、受水槽+加圧給水ポンプ方式とする。
EVは、居住者用として1つもうける。空気調和設備は、空冷ヒートポンプパッケージ方式とする。
■敷地
敷地は、西側に公園が存在し眺望が良
第一種住居地域 斜線勾配は1.25とする。建蔽率の限度は70% 容積率の限度は200%
風環境は、夏季に南からの卓越風、中間期は北からの卓越風がある地域とする。
い。また南側は10m道路となっている。北側は4m道路であり、東側は隣地である。
駐車場は、居住者用として7台分(1台は車椅子使用者用)、サービス用として1台。
敷地内の駐輪場は、居住者用として32台以上 コンビニエンスストア用として、10台分を用意する。
1階平面図
居住者用の駐車場と駐輪場をまとめて北側に配置した。
共用部門(1階)
居住者が利用するエリアと居住者以外も利用するエリアを適切にゾーニングし、明快なゾーニング計画とする。
玄関ホール ゴミ保管庫
コンビニエンスストア(100m2以上)外部からアプローチできる。玄関ホールからもアクセスが可能。
バックスペースを設け、サービス用駐車場からの動線に配慮した計画。
多目的ルーム(約150m2)
居住者の他、地域住民も利用できるようにする。地域のイベントや集会などにも利用し、居住者のこどもの遊び場としても利用する。
器具庫。管理事務室。ゴミ保管庫
電気室(約35m2)受水槽室(約25m2)ポンプ室(15m2)
建築物の外部動線について考慮したこと
利用者の主要なアプローチは、幅員が広く歩道のある南西道路側からとすることで、駅利用者の利便性に配慮した。駐車場は北東側にまとめて計画し、歩行者アプローチと明確に区分するとともに、中庭に面してサブエントランスを設け、駐車場からアクセスしやすい動線計画とした。サービス用駐車場からコンビニエンスストアへのバックスペースへの搬入動線は、敷地北西側に確保し、利用者動線と交錯しないようにした。
共用部門において、居住者が利用するエリアと居住者以外も利用するエリアのゾーニング及び動線計画
居住者が利用するエリアは南東側にまとめ、居住者以外も利用するエリアは北西側にまとめることで、明確に区分するゾーニング計画とした。居住者が利用するエリアの出入口はオートロックを設置するとともに、管理事務室と隣接する位置に計画することで、セキュリティに配慮した。共用部門の便所は、居住者以外も利用するエリアの多目的ルームに近接した位置に配置することで、地域住民が利用しやすい計画とした。
二階平面図
住宅部門
L型の配置とし、2階及び3階は、東と南向きの住戸とし、1階は東向きのみの住戸配置とした。
住戸A 3LDK 80m2 12戸
住戸B 1LDK 50m2 10戸
ゲストルーム 30m2 トランクルーム 40m2
住戸の大きさと数を考えて、住戸Bは南向きとし、住戸Aは東向きとした。
住戸については、南東側及び南西側の開口部を間口最大に設けることで、自然採光、自然通風を積極的に確保する計画とした。建物中央部には中庭を計画し、南側及び北側からの卓越風を中庭周囲の開口部を介して積極的に取り込むことで、自然採光 自然通風を確保する計画とした。
断面図
住戸の24時間換気について
24時間換気に対応する換気扇は、湿気が他室へ流出しないように浴室に計画した。給気口は、24時間対応の換気扇から極力離れた各居室の外気に面する部分に設けることで、効率的な換気ルートが確保できるように配慮した。通風経路に設ける建具は、アンダーカットのある開き戸や隙間のある引き戸 引き違い戸とすることで、適切な通風経路となるように配慮した。