重力に対して素直な構造計画(一般的な木造架構の注意点)

 

一般的な木造二階建ての、構造計画をよみとき、一般的な木造架構の注意すべき点を記載してみようと思います。

 

南側にバルコニーがある切妻屋根 二階建ての住宅です。

 

北側部分は下屋となっており、一階部分が二階からせり出しています。

 

 

 

平面図です。上が南側です。下屋部分が赤丸のラインです。

この平面図からは、二階耐力壁から下屋部分の外壁に力をうまく流すために下屋の屋根か天井の剛性を高める必要があります。

 

二階のX4通りの壁は、一階に壁がないことがわかるかと思います。一階に壁がないため、X4通りの2階床梁は、梁せいが大きくなることが考えられます。二階は、壁量が外周壁のみで足りる場合でも、屋根面の水平剛性の不足から、壁量を増やした方が良いと考えられる場合があります。水平力に対して、建物の中央部分が大きく変形しそうな場合には、中央付近に耐力壁を追加すべきと思われます。

架構フレームですが、下屋部分の屋根か天井の水平剛性を高めます。

バルコニーは持ち出し梁とするのが良いかと思います。

丸の部分の仕口強度に注意する必要があります。

岡柱(下階に柱のない柱)と耐力壁がのるスパン2間の床梁は仕口強度に要注意する必要があります。

木造住宅の構造計画で重要なことは、床剛性を考えて耐力壁を配置するということになります。

1,2階ともに柱が通っている軸を主構面、1階あるいは、2階のみに柱が存在する軸組を補助構面と言います。

この場合は、一階下屋部分が補助構面になります。構面は、なるべく一定間隔に配置して、主構面に耐力壁を配置するのがよいです。その主構面の下に地中梁を通して、基礎も含めた架構計画が成立します。構面を整理しておけば、残すべきところが明確になり、今後の改築計画もしやすくなります。

柱通し構法の基本的な平面は、田の字型プランです。3-4mグリッドで通し柱をもうけ、床梁をさしこんで軸組を構成します。梁通しの仕口は大入れ蟻掛けが通常です。この構法は、通し柱の存在する軸組を主構面として耐力壁を配置できるなど、構面の整理がしやすいです。梁天端も揃っているため、高い水平剛性が期待でき安ます。

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