リフォームで長年の不満を解決する(設備編 電気の容量アップ等)
リフォームする際に長年の不満であった設備関係の容量アップ等に関して記述します。
設備関係は、見えてこない部分ですが、しっかりと見積もりをしておかなければ、予算に影響を及ぼす重要項目となります。
1 電気の容量をアップさせたい。
リフォームの際に食洗器やIHクッキングヒーターをつけたい、エアコンを増やしたいといった最新設備導入を要望されることは多い。まずはコンセントや照明器具の増設個所を確認し、電気容量が不足する場合は、契約容量の見直しを検討する。一般的なアンペアブレーカー契約の場合は、60Aまで契約変更が可能。60A以上の場合は主開閉器契約に変更しなければならない。
専用回路が必要な主な機器
食洗器 200V 照明 100V 冷蔵庫 100V IHクッキングヒーター 200V エアコン 100V
しばしばブレーカーが落ちるといった不満を建築主が抱えている場合、分電盤の1回路あたりの電気配分と専用回路が必要な機器を確認し、回路数を振り分ける。それでも電気容量が足りない場合は、電気容量を増やすことを提案します。回路数は家族構成に合わせて 余裕を持たせて決定し、2-3回路の予備を用意しておきたい。
電気容量契約の流れ
アンペアブレーカー契約
①30Aまでの契約容量
アンペアブレーカー契約範囲内で容量変更
単相2線式は(100V)最大30Aは契約変更が可能。1980年代に建てられた住宅に多い。
②30A以上60Aまでの契約容量
単相3線式(100/200)に変更
③60A以上の契約容量
単相3線式(100/200V)に変更した上で、主開閉器契約に変更
単相3線式(100V/200V)最大40-60Aまでは契約変更が可能。
④主開閉器の契約容量以上に契約容量をあげたい。
主開閉器を契約容量に適したものに変更。
2 インターネット環境を整えたい。
リフォームと同時にインターネット環境を整えたいという要望は多い。希望する引き込み方法を建築主からヒアリングし 光ファイバー ケーブルテレビの要望があった場合は 供給エリア内かどうかを確認する。有線による宅内LANの構築が一般的であったが、無線LAN、電力線をLANケーブルとして利用する高速電力線通信を採用するケースが増えている。
3 水廻りの水栓数をふやしたい。
水廻りのリフォームにより給水箇所が増える場合には、給水引き込み管と水道メーターの口径アップが必要となる場合がある。給水箇所が増えない場合でもリフォーム前の使用状況で水量や水圧に不満があれば同様の対応を行う。ただし、メーターの口径をあげるには、給水管を給水本管までやり替える必要があり、敷地外の工事だけで約50万円ほど必要である。築年数や今後の使用予定を踏まえ慎重に検討したい。
メーター口径 25mm シャワーとキッチンの同時使用が可能
メーター口径 20mm 同時使用するにはパワー不足
メーター口径 13mm
築40-50年の住宅に多い。日常生活に支障はないが、最新設備の導入にはパワー不足
4 給湯量がたりない。
水廻りのリフォームにより給湯箇所が増えた場合は、同時使用も考慮して給湯機の能力を見直す必要性がある。ランニングコストを下げるために、新機種に取り換えるのも有効な手段である。 ガス給湯器は号数を確認して、号数を上げたり、エコジョーズ エネファームに変更する。