福祉のまちづくりアドバイザー 講習と登録 (兵庫県 福祉のまちづくり条例)

 

■資格登録

福祉のまちづくりアドバイザーの 兵庫県の講習会にいっておりました。 アドバイザーとして登録されました。

 

現在、設計監理させて頂いております、しあわせの村の遊具施設も、この福祉のまちづくり条例の法律の範囲内で建築しなければならず、なかなか苦労しましたので、講習を受けることとしました。

■講習の内容

1 条例の背景 国の政策、兵庫県の政策
2 福祉のまちづくり条例の内容
3 よくある指摘事項
4 実物で検証

1 条例のできた背景としては、

2020年東京オリンピック、パラリンピックの開催決定や障害者差別解消法の施行、観光立国推進による訪日外国人旅行者の増加、高齢化の進行など、社会情勢は大きく進行しており、建築物の一層のバリアフリー化が求められている。また、認知症の人がふえている状況が存在します。(85~89歳で4割、90~95歳で6割、95歳で8割の人が認知症、認知症になるのは必然といえます)
認知症に関してさらに述べますと、65歳以上の5人に1人が認知症です。
高齢者、障害者の円滑な移動などに配慮した建築設計として、すべての建築物が利用者にとって使いやすいものとして整備されることを目的にしています。

2 条例の内容(抜粋)

①出入口

容易かつ安全な通行に配慮  車いすあたり(キックプレートの設置) 出入口前後に点状ブロック ドアに衝突防止措置 出入口の幅 80cm以上
敷地内通路120cm以上 音声誘導装置

②廊下等

二重手摺 高さ75‐85cm 有効幅員 120cm以上 突出物を設けない措置

⓷階段

上下移動の負担軽減と安全確保
展示の表示 足元灯の設置 点状ブロックの設置 段鼻の識別 すべり止め

傾斜路 有効幅員120cm以上 点状ブロック  色による傾斜路面の色別 踊り場幅150cm 勾配1/12

④エレベーター

都の開閉状態を確認する鏡 手すり 出入口の幅 80cm キックプレート 視覚聴覚障碍者に配慮した設備

⑤多機能便所

L字型手摺  非常ボタン 腰掛便座 オストメイト対応 乳幼児対応

⑥駐車場

わかりやすい案内と誘導

⑦標識 わかりやすい表示と位置に配慮

3 よくある指摘事項としては

誘導ブロックの上に看板が置いてある。 手すりとペーパーホルダーが干渉している。
マットで誘導ブロックがみえない 手すりが短いので支えるのが難しい

認知症の人のための公共のトイレの現状の課題やトラブルとしては、鍵や自動ドアの操作、トイレの流し方、手すりや荷物置き、広さ、異性介助、男女別のトイレにはいったあと迷子に
ということがあげられるようです。要望としては、異性介助、同伴者も入れるトイレ、シルバーカーも入る広さのトイレ、おむつ、紙パンツに配慮したトイレ、各所に転倒防止の手すり、一般トイレ前の待つスペース、トイレを見つけやすいサインよって、男女共用トイレ、待合場所の設置、 大人のオムツ自動販売機、オムツ処理機 といったものが具体的にはあげられています。

4 実物で検証

実際に講習をうけている のじぎく会館の建物を受講者26人で検証してみました。

①1階出入口廻り
何方が入り口かわかりいくい。内外の状況がわかりにくい。傾斜路の傾斜に注意。

入口が830mmで狭め。風よけ室狭い。衝突防止措置の位置が高い。視覚障碍者の音声誘導装置が実際に機能しているのか不明

②一般用トイレ

広くて使いやすい。荷物をかけるフックが高い

⓷多機能トイレ

全体的に狭い(1750×3380mm)
車いすの人に荷物置き場と、フッティングボードは使いにくい。

④階段

展示の表示がない 足元灯がない 手摺が二段でない。 手摺端部が壁のほうに曲げてある。

⑤エレベーター

広くて使いやすい ボタン押しやすく使いやすい サインがわかりやすい

⑥車いす使用者利用駐車場
駐車場横に溝が存在し、車いす利用者が落ちると危ない。溝にグレーチングがあるべきである。駐車場から建物入り口までの経路に視覚障害者用の点字ブロックがない、
建物扉が開き戸となっており、車いす利用者が使うのに難しい。

全体的には、車いす利用者の 目線の高さと 健常者の目線の高さの違いを考慮に入れて サイン計画の高さも検討して設計すべきではないだろうかという

意見が多かった。

車いす利用者が多い建物は、サイン計画も少し低めに設定して検討しなければならない。

以上
認知症の人、高齢者、障害者等 社会的弱者に対しても優しい街づくりを行政は掲げており、それの一翼を建築の分野で担えるように、対応していきます。

毎日無料相談実施しています!

弊社では住宅診断、耐震リフォーム、デザインリフォーム、新築注文住宅等、幅広くご相談に対応させていただいております。相談は一切無料です。また弊社では、個人のお客様だけでなく、リフォーム等される法人の工務店様へ構造的な側面からお力になれます。お気軽にお問い合わせ下さい。